奥又白  (報告/ジプシー)



■日 程 : 2015年9月5日(土)前夜泊~6日(日)

■山 域 : 奥又白~前穂北尾根5・6のコル~涸沢

■参加者 :

ジプシー
(リーダー)

だいだらぼっち

はっせー
■行動日程

5日(土):5:50沢渡岩見平駐車場→6:20上高地→8:10新村橋→9:10奥又白谷中畠新道分岐→11:20奥又白池→14:30 5・6のコル直下のガレ場(
ロープ使用)→15:00 5・6のコル→16:15涸沢ヒュッテ(テント泊)

6日(日):5:50涸沢ヒュッテ→7:45横尾→8:50徳沢→10:45上高地(下山)




第1日目 (9月5日)

9月シルバーウィークに予定されている北鎌のトレと個人的には今年のGWに慶応尾根から前穂北尾根8峰への正しい道を確認するため奥又白への山行を実施した。新村橋へ。パノラマコースへの分岐はGW時には雪があって分かりにくかったが、この時期は明瞭だ。しかし、「パノラマコースは残雪のため通行できません」の看板あり。一抹の不安を抱えながら奥又白谷へ入る。谷の左側を詰め、パノラマコースと中畠新道の分岐に到着。左の緩やかなルンゼが松高ルンゼだ。

▲中畠新道分岐


▲松高ルンゼ
パノラマコースは奥の一番右のルンゼを登っていく。よく見ると分岐から「君永遠に雄々しかれ」のレリーフが取り付きに見える。相当な急登が予想されるので、ストックを仕舞いヘルメットを装着。中畠新道に取り付く。藪の中のかなりの急登を2時間。ようやく開けた台地に到着し、目の前の岩壁を左に回り込む。すると奥又白の池が現れる。別天地、秘境などと表現される場所だ。ここからの前穂北尾根は美しい。まさに絵のような風景。

▲奥又白池から前穂北尾根


▲5・6のコルへのトラバース
昼食を取り、5・6のコルへ向かう。ここからは完全なバリエーションルート。ルートファインディング力が試される。コンパスを合わせ出発する。奥又白池と5・6のコルの分岐は往きに発見できていたので難なくクリア。ここで迷う人も多いらしいので要注意。背丈より低い藪をトラバースして北尾根に向かう。途中藪が切れ、ガレ場が現れる。対岸の赤いテープを目印に平行に進む。次の藪を急降下するのがポイントだ。これも事前情報の通り。15分ほど際どい藪の斜面を下るとガレ場に出る。大きなガレ場が5・6のコルへのガレ沢だ。コルへはガレ沢の右側の薄い尾根を登っていく。事前情報でガレを少し登って取り付くとあった。確かに少し登ると白いペンキマークあり。しかし、このガレ場が悪い。ズルズルと滑りながらようやく対岸の薄尾根に取り付く。尾根に取り付くと下から明瞭な踏み跡があるではないか。正解はもっと下から取り付くのかもしれない。尾根上は多少分かりにくい部分もあるが、ほぼ明瞭な踏み跡があり、順調にコルへ登っていく。開けた場所へ出る。緑の台地だ。緩やかな斜面を詰めると、コルの直下に最後の難関が現れる。これも事前情報通りだ。右がスッパリと切れ落ちガレている。おまけに左の岩壁はもろく、触ると動く。幸い新しいリングボルトが3つある。それだけ悪いということか。荷物も重いので慎重にロープを出すことにする。中村が空身でフィックスを張るフィックスで確保し、無事にトラバース完了。少し時間はかかったが15時に5・6のコルへ到着した。

▲ガレ場にフィックスロープを張る


▲5・6のコルから奥又白池
テント1張り。あと は涸沢に下るだけ。みんな疲れていてガレ場も歩きにくく、涸沢についたのは16時を回っていた。ビールを飲み、だいだらぼっちの海鮮 チゲ鍋を食し、早々に就寝。



第2日目 (9月6日)

涸沢ヒュッテはそれほど混んでおらず、トイレも並ばずに入れる。夏休みも終わり、普通の土日であればこんなものか。小屋情報によ るとパノラマルートは残雪のため閉鎖されているとのこと。よって今回は一般道を横尾に向かって下る。時折雨がパラつくが本降りには ならない。徳澤園の小屋のテラスが改装されてきれいになっていた。もはや山小屋ではなく、洒落たカフェだ。その後長い長い遊歩道を 歩き上高地に到着。到着とほぼ同時に雨が本降りになった。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

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