mariko

○玉

他、3名

アイスクライミング 八ヶ岳・広河原   (mariko)


■日時:2009年1月23日(金)夜〜25日(日)

■山域:八ヶ岳・広河原

■目的:アイスクライミング

■参加者:L装−mariko、○玉、食、記−S藤(カランクルン)、医−I上(JECC)、F澤(K大学ワンダーフォーゲル部)

■行動記録:

1/23 20:30JR西宮発 

1/24 01:00 駒ヶ根SA着 05:00起床 05:30出発 07:00小淵沢SAで井上と合流 8:00船山十字路 09:00出発 10:00林道終点でテント設営 12:10右俣滝取り付きに到着 16:40下山 17:20着 20:30就寝

1/25 4:00起床 6:00出発 7:20 8m滝着 9:20クリスマスルンゼ取り付き 12:00下山 13:00出発 14:00船山十字路 14:30小淵沢SA 15:20諏訪湖SA(入浴&食事)22:00西宮着




 昨年S藤と氷ノ山に登った時に、1月か2月に又行こうね、と約束していた。日程は昨年決まった。どこに行きましょうか?と尋ねると、アイスを教えて下さいという返事が来た。アイスを教える?困った。そうだ。I上から年末年始の山行が終わったら、たまには、のんびり山行をしたいというメールがきていた。日程と内容をメールする。即、OK。良かった。年明け、大雪で年末年始の縦走は中止、替わりにアイスをやったからバッチリとメールが来る。広河原にした理由は、アプローチが近いからだ。でも、、、、。


▲24日、右俣に入ると雪はさらに深くなる
 メンバーが5人になった。東京からI上と友人。こちらは○玉が参加。寒気が南下。寒くなるという予報の中、氷がしっかり凍っていいやん。と出発する。船山十字路でI上達と合流する予定だったが、駒ヶ根に向って いる最中、電話があって、ビッツでは船山十字路まで入れない。小渕沢SAで泊まる。ということだ。翌朝7:00に小淵沢SAへ迎えに行くことにする。

1/24小淵沢は寒いところだ。早々に船山十字路に向う。登山者らしき車はない。装備を分担し出発する。二俣でテントを張る予定だったが、ザックが重い。林道終点で設営する。雪は少ない。ビーコンチェク後出発する。トレースが残っている。順調に進む。ところが中央稜分岐辺りからトレースが消えている。ラッセルだ。雪は少ないと思ってワカンを車に置いてきてしまった。I上にトップを交替する。雪が締まっていないので腰まで潜る。後続までも潜ることがある。大変だ。初心者のF澤、まさかこんなんとは思っていなかっただろう。 それでも、一生懸命ついてくる。時々トレースに出会いホッとする。右俣に入ると雪の量はさらに増える。胸まで潜ることも。当然のことながら、寝ている滝は雪に埋もれている。この前、広河原は埋もれているからジョウゴ沢に来たというメンバーに会ったんだけど、ネットで調べたら14日に、クリスマスルンゼを登ったという報告があった。大丈夫だと思った。
やっと氷が見つかる。

▲24日、やっと到着した8mの氷
8メートル3段の滝だが、今は1段になっている。基部で装備をつける。乗っかった雪を落として氷を出す。初心者の練習としては適当だ。それにしても寒い。異常な冷たさで、しばらくは装備装着が出来ない。易しいところを登ってI上がトップロープを張る。先ずは左の氷を登りクライムダウンする。全く初めてというF澤、ギアーは借り物だがクウォークだ。当然の事ながら苦戦する。I上が岩をたたくなとハラハラ。ザイルはたたいてもいいようにホースに通している。動いた方がいいので、空いている人はトラヴァースの練習をする。なかなか難しい。真ん中は立っている。みんなトップロープで登る。人のギアーが良く見えて、借りて登ったり、スクリューのセットを練習したり。S藤はあんまりトラヴァースで頑張りすぎて、腕が疲労してしまった。F澤が、わずか数時間で見違えるようにうまくなったのにはびっくりした。若いからかなあ。誰も来ないので、自由に登れるのがいい。苦労した甲斐があるというものだ。16:00に終了して下山する。F澤は下りは得意だと言う。その通りであっという間に見えなくなった。
夕食はホワイトシチューがたっぷり。最近ジフィーズばかりのI上、大喜びだ。明朝はかなり冷えるという。I上が持ってきたホワイトガソリンのコンロを使う。安上がりだそうだ。就寝は21:00になる。明日はクリスマスルンゼまで行く予定だ。きっとラッセルだろう。昼には下山しなければならないので、3:00起床とする。


▲クリスマスルンゼをリードする井上

▲クリスマスルンゼをリードする玉井

▲トラヴァースの練習をする齋藤
1/25、寝過ごしましたよ、というS藤の声で目が覚める。なんと4:00になっている。隣のテントでは寒いと言っているが、こちらのテントは別に寒くは感じなかった。朝は味噌ラーメンF澤は疲れたのでテントキーパーをする。寒いのでシュラフから出たくないから朝ごはんもいらないと言う。お湯とコンロ、お茶セットを渡して、6:00に出発する。

昨日のトレースがあるので早い。8メートルの滝は荷物があるので易しい左を○玉リードでS藤、marikoがフォローする。I上は右からフリーで登り、先にラッセルする。ここから直ぐだと思っていたが、なかなか着かない。間違ってるのか?と不安になる。I上は時々腰まで潜っている。後続がなかなか追いつかない。氷が見えた、とI上。でも小さいなあ。クリスマスルンゼのイメージとは違う。まあいいか、小さくても氷があれば。○玉がその右にないか?と声をかける。近づくとあった。上部のみ登れる状況 だ。前はザックを置く場所に困るほど、下部もツルツルだったのに、みんな雪に埋まってる。休憩と思ったら、○玉が上部の滝の取り付きまで行こうと登り出す。元気だなあ。しかし、そこはあまり安定した場所じゃない。フィックスがあるのでそこにセルフをとり、ザックを掛ける。

バーチカルだ。こんなとこ登れないわ、とS藤。I上がリードする。2歩ほど登ったところでスクリューをセットするが、、、。氷が堅いそうだ。なかなかスクリューが打ち込めない。ここでかなり腕力を消耗したようで、3本目のスクリューをセットしてテンション。その後、何度かトライするが、左のアックスが決められない。リードは危なそうなので、○玉と交替だ。今日は寒い。ここでは待つしかないので寒い。○玉は3ピンまではアッという間だ。リードになっても危なげない。でもスクリューを念のため打とうとしたら、スクリューがはずれない。モタモタしてると危険なので、登ってしまう。そう言えば、スクリューの取り外しは昨日もうまく行ってなかったんだ。ともかくも無事登り切った。トップロープをセットする。寒いのでS藤に先に登ってもらう。ところが、カラビナをはずさないといいけないので、それが大変だ。リーシュがはずしやすいアックスを借りたのだが、やっぱり大変。テンションしながら登り切った。有Aは完全にトップロープなので、スクリューでも回収しようとしたが、はずしたスクリューを片手でカラビナに掛けられない。井上が持っているホルダーが必要だ。後は回収せずに登る。最後に井上がギアー回収のため登って懸垂する。これで、もう下山時刻になる。ここから下まで懸垂する。少し下るとお日様が照って暖かでホッとする。8mの滝も懸垂だ。基部でギアーを片付けていると、クライマーがやってきた。3ルンゼのラッセルが深くてこちらへ来たそうだ。

I上は12:00に戻ると言っていたので先に下っていく。30分足らずで降りたといい、お湯を沸かしてくれていた。お茶とレーションを食べて、テントを撤収する。船山十字路には車が増えていた。小淵沢SAまでI上、F澤を送り、私達は諏訪湖SAで温泉に入って昼食とする。道中、八ヶ岳がすべて見えて、S藤はこんなの初めて、と感激。吹田手前で少し事故渋滞にかかったが、22:00西宮着。S藤はこれから2:30かけて舞鶴へ帰る。本当にお疲れ様。

今回のアイスは割りとゆっくり基本を確認しながら練習出来たかな。ただ、雪が多く、傾斜が強い氷しかないので、リードの練習が出来ない。少し寝ている氷で、リードの練習をしてみたい。ラッセルは本当に大変だった。I上が元気で、ドンドン先頭を行ってくれたから、アイスも出来たけど、もしかしたら、ラッセルだけで終わっていたかもねえ。スノーシューがあればいい、とI上は言う。○玉はそんなんがいるくらいやったら、アイスには来えへんで、、、。でもこういう時期には人が少ないことが分かった。もう1日あれば、もっとじっくり登れたのだが。1泊ではもったいないような気もする。





<感想>

S藤

数年ぶりのアイスクライミング、片付けてあったギアを奥から出してきた。どうやったかなあ、と記憶もあいまいである。なかなか氷を登る機会や場所が少ないので今回八ヶ岳でアイスができるのはうれしかった。広河原の駐車場から取り付きまで雪が深い。途中からは腰まで埋まるほどの深いラッセル。北陸の山の様な重い雪だった。氷はトップロープで登らせてもらい、バイルも○玉さんのやI上さんのを借してもらい登ってみた。氷への刺さり具合や振り易さなどいろいろ違った。ペツルのクオークのバイルは、刺さった後の安定がとてもいいと思った。自分の持っているシモンのアナコンダも刺さりがよく楽に入る。アイスはおもしろい。リードできたらもっと楽しいだろう。もっと機会を見つけて登りたい。大寒波到来中の手足がしびれる寒さの中の山行でしたがとても楽しい山行でした。ありがとうございました。


○玉

2年前の広河原沢は散々だった。2003年に行ったことがあるのに雪が多かっただけでルートファィンディングを間違えて右往左往した。X’masルンゼまで届かず武藤返しの滝から引き返した。おまけに腰の痛みが悪化して逃げて帰った。今回の計画は、なかなか腰が上がらなかったが、I上君からの誘いもあって参加することにした。今回は前回以上の積雪量に加えてトレースが完全に消えていた。I上ラッセル車が出動しなければ大変だった。I上君は本当に力が付いたと感心した。1日目は埋まった8mの滝の雪を落として3m程の氷壁を掘り出した。ここで登降、トラバースの練習を3時間ほどすることが出来た。2日目は井上ラッセル車が8m滝の上部でさらに深い雪を漕いでくれたのでやっとX'masルンゼの大滝に辿り着いた。6年前は雪がほとんど無かったので難なく着いたのだが、前回と今回はここまでのアプローチが大変だったのでX'masルンゼの大滝を見た時は感無量であった。大滝の下の段は雪でほとんど埋まっていたが、上部の10m位のバーチカルで登り応えがあった。今日は時間が無く1本だけで下山したのが残念であった。次回は雪の少ない時に来て右又上部や3ルンゼを登ってみたいものである。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

アコンカグア登頂記 笠置は大雪!でもでも「トランキ」GETだよー\(^o^)/

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