大杉谷を抜けて大台ケ原へ  (報告/S水)


■日 程 : 2014年9月26日(金)~28日(日)

■山 域 : 大台ケ原 大杉渓谷

■参加者 :

ちびサンボ(L)

S水




すっかりメラの幽霊部員になってしまっていた私。去年はそれでも沢、8月の剱岳、9月の裏剱岳も行けた。そんな私に8月末、ちびサンボが「9月の終わりどこか行かへんー」と声をかけてくれた。最初は長野方面で検討したがバスがとれない。JRを利用するとしても2連休では行ける山も限られる。そのとき友人から「大杉谷が10年ぶりに開通したので行ってきた。滝がたくさんあって、渓谷の風景もなかなか綺麗だったよ」との情報。このプランに決めた。

26日(金)19:58発 近鉄鶴橋駅集合  仕事を終えて近鉄の鶴橋駅ホームで落ち合う。特急で松阪へ。電車の中で乾杯!これが最寄り駅まで今日中にたどり着ける最終列車。21:35、JRに乗り換え、22:24三瀬谷下車。土曜の朝一番大阪発でも可能だが、その場合登山口のスタートが昼12時を過ぎる。(駅から1日1本の登山バス)そうなると宿泊予定の小屋まで4.5~5時間なので、場合によっては暗くなる可能性もある。写真に撮りたい魅力的な風景が続くということなので前泊を選択。駅から徒歩10分の道の駅のすみっこでこっそりテント泊した。バイク旅、自転車旅のテント泊の男性も2人いたようだ。



27日(土):タクシー(7:30)~登山口(8:40)~千尋滝(10:13)~猪ヶ淵(11:00)~桃の木山の家(12:00)~七ッ釜滝(12:38)~崩落地点~堂倉滝吊橋(14:10)~堂倉避難小屋(15:34)(泊)


タクシーに7時半に来てもらい、約1時間で登山口へ。途中狭いカーブが続き、登山バスといって もマイクロ程度しか入れなさそう。地元の人は日帰りで往復するようで、自家用車が何台も止まっていた。ヘルメットをしてから入山。

▲歩き始めてすぐの風景

はじめにいきなり左手に谷川を見下ろす岩棚を通り抜ける。水の色はエメラルドグリーン。これはなかなかテンションが上がる。あいにくすっきりと晴れてはおらず、少し曇っている。いくつもの吊橋を渡る。

▲日浦杉吊橋

しっかりした作りだが、高度感が苦手な人は無理なコース・・・10時過ぎ、りっぱな滝が目に入る。カメラを構えても大きくてとらえにくい。

▲千尋滝

しかし、もう少し進むと一番見えやすいところにりっぱな休憩所があった。またいくつもの吊橋を渡り、桃の木山の家 に着いたのが12時。時間が早い。予約していたので中で少し話を聞いてみる。

▲桃の木山の家

粟谷小屋も週末だからやっているでしょう、、近くに避難小屋もあるからシュラフがあるならOK。こ の小屋も古びた外観に味があり、お風呂もあるそうで良さそうだったが先を進むことにした。しばら く行くと、シニアのグループがにぎやかに降りて来られるのにすれ違う。大台からスタートして桃の 木山の家に泊まるんだな。そうなるとずっと下り。私たちはずっと登り。でも私は山から離れていた から登ったほうがいい。このときはそう思っていた。渓谷美を堪能し、出会った若者と写真を取り合 ったりして、まもなく七ッ釜滝へ。これも壮観!

▲七ツ釜滝も圧巻

久しぶりの登山靴で、靴ズ レの予感。絆創膏を貼る。その後、大規模な崩落地帯のあとを通過。いったいどんな力がはたらいて こうなっちゃうんだろう、、自然の力に思いをはせる。その後も、光滝、隠滝、堂倉滝などさまざまな 滝が連続する。10年ぶりにこのコースが開通したということで、これから歩く人も増えることだろう。 堂倉滝が14時すぎ、ここから避難小屋に着くまでの約1時間20分が私にとってはキツかった。林の 中を登っていくのだが、途中からちびサンボのペースに思うようについていけない。あれ?シャリバ テだ。それもあるが、荷物を持っての山行をさぼっていたことがここで現れた。歩きながら、大福 をもぐもぐ食べながら、ひとり反省!堂倉難小屋に15時半すぎ。二段の板の間になっていてけっこう 綺麗。ただしトイレも水もない。歩いてすぐの粟谷小屋は閉まっていた。予約がないと開けない のかな。小屋の前に沢水を引くホースがあったので水を調達。16時から宴会開始~。スープカレー鍋 で乾杯。ビールもワインも担いできたので何も困らない。私は3時間もすると眠くなり、うとうとし、 ちびサンボ先輩のひんしゅくをかう。20時すぎ就寝。



28日(日) 5:40起床 6:50出発~シャクナゲ平~日出ヶ岳(8:22)~正木ヶ原(9:08)  ~牛石ヶ原~大蛇嵓(9:30)~シオカラ谷吊橋(10:20)~大台ケ原駐車場(10:50)  バス 14:30発 ~大和上市(16:20)~阿部野橋(18:12)解散


避難小屋での眠りは快適だった。それほど冷え込みもせず。朝もゆっくりいろいろ食べてから出発。 この朝1番のスタートも、ちびサンボリーダーの歩みは相変わらず快調。大台ケ原へ向けて登りが続 くが軽快に登っていく。30分、、1時間、、、これはピークまで休憩なし?はい、そのとおり。前日に「つ いていけない」悔しさを味わったところなので、頑張ってついて行く。シャクナゲ平は文字通りシ ャクナゲの林、1時間近くもシャクナゲ、またシャクナゲ、、、。ぜひ満開のときに来てみたい。そのと 時は、大台ケ原をスタートにして、下りで花を見て、今回泊まらなかった小屋に泊まり、お風呂も 入って、翌日渓谷を楽しんで登山バスで三瀬谷に帰るコースもよさそうだ。(大台ケ原を11時に出発 できるので、16時までには小屋に着けそう)結局、コースタイムで2時間の日出ヶ岳までの登りを 1時間半で到着。山頂はガスで真っ白。カッパを着込む。そこから、ビューポイントという大蛇嵓 へ向かう。日帰りの家族連れや小グループも多い。木が枯れている独特の風景を見ながら歩くうちに 晴れてきた。ちびサンボが先日訪れたというクライミングの話を聞きながら大蛇嵓に向かうと、近く の岩でクライミングをしている人たちの姿が見えた。

▲大蛇嵓にて

10時50分、大台ケ原駐車場着。バスが14時半までないので、何と3時間半も時間がある、、、。 でも今から下って他のコースを歩きに行く気にもなれない。いままで携帯圏外だったので、ちびサン ボが電源を入れると、メールが複数届いているとのこと。「・・・。昨日御嶽が爆発したんやって。」「ええ?」 「御嶽行ってませんよねっていうメールがいくつか届いてる」そのあと少しネットで検索してみたが、 まだ詳しい状況は分からず、その時はまさかあれほどの規模の災害とは思ってもみなかった。  食事をした後、ひなたぼっこと昼寝をしながらバスを待つ。あんなに「何もない時間」という のはなかなか貴重だった。何より、ブランク解消のきっかけを与えてくれ、歩かなあかん!と思わ せてくれたちびサンボに感謝。いい週末になりました。次は、もう少し長いルート、行きたいですね!!

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

西大台ケ原サマーコレクション、
マルチピッチクライミング報告
甲斐駒ヶ岳
赤石沢ダイヤモンドAフランケ
赤蜘蛛ルート

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