城山&湯河原幕岩フリークライミング山行報告  (報告/ちびサンボ)


■日 程 : 2013年12月27日(金)夜発〜31日(火)

■山 域 : 城山&湯河原幕岩

■目 的 : 関東の岩場でフリークライミングを楽しむ

■参加者 :

けい

ちびサンボ

ベタコ(山歩渓)

I佐(須磨)
■行動日程

27日:21時大阪旧郵便局前集合→I佐車へ、けい、ちびサンボ乗車し出発→日本平PAで車中仮眠

28日:(晴れ)8時、JR三島駅でベタコさんと合流→城山クッキングワールドでクライミング→16時終了→伊豆長岡旅館「ニュー八景園」泊

29日:(晴れ)9時、城山南壁→14時終了→湯河原へ移動→湯河原温泉元湯旅館「光陽館」泊

30日:(晴れ)湯河原幕岩、茅ヶ崎ロックでクライミング→16時半終了→前日と同旅館泊

31日:帰神・帰京




登ったルート・パーティー編成

 I佐-けい
 ベタコ-ちびサンボ

28日:城山クッキングワールド

(1)イタリアンジェラード(5.8):OS、
(2)焼ビーフン(10a):OS、
(3)始の辣韮漬(5.9):FR、
(4)青椒肉絲(10.b):RP、
(5)ゴルゴンゾーラ(11a):TRで引き上げてもらってトップアウト
(6)ペパロンチーノ(10c):TRでも離陸できず敗退。

29日:城山南壁

(1)バトルランナー(5.8、10a):1ピッチ目ちびサンボリード、2ピッチ目ベタコリード、懸垂で下降
(2)ハートルート(11a):TRを張りに3人がトライするが3ピン目までで敗退→ベタコがCルート1ピッチ目から終了点へ登り11aのギア回収、ちびサンボTRでCルートのギア回収

30日:湯河原幕岩 茅ヶ崎ロックエリア

(1)桃源郷:いんちきするな(5.8)OS、
(2)希望峰:帰還兵(10c)TR、
(3)サンバリー:ドロドロトロ(10a)TR、
(4)ピーターパンロック:ピノキオ(10a)TR、
(5)桃源郷:アボリジニ(10a)TR


いつも年末は雪山を計画しているが、12月上旬から毎週雪山計画が入っているので少し息抜きも必要。関東の岩場は土日の2日では行きにくいし、東京に住むベタコさんが案内してくれるとの事でフリークライミングを計画した。今年は雪山に行けないけいにせめてフリークライミングだけでも楽しませてあげたいと思っていたので、早くから誘って仕事の調節をしてもらった。

27日、浜名湖SAあたりで仮眠の予定だったがもう少し先まで行って少しでも休もうという事になり日本平PAで仮眠する。

▲城山
28日、JR三島駅でベタコさんと合流し城山へ向かう。城山山頂からの景色は富士山も見えてとても気持ちがいい。ここから先は少し道が悪く、古いフィックスロープが付いている。最初は簡単なルートが良いと希望しクッキングワールドへ向かった。シングルロープ2本あったので、2パーティーに分かれて登る事にした。I佐パーティーは最初から「始の辣韮漬(5.9)」ルートに取り付くが、初見で5.9スラブは結構難しい。やはりテンションして苦戦している。私は素直に「イタリアンジェラード(5.8)」に登りオンサイトした。「焼ビーフン(10a)」は微妙なバランスが難しかったが何とかオンサイト。体の温まったところで「始の辣韮漬(5.9)」にトライ。ベタコさんが先に登り、よく探したらホールドはあるからと教えてくれたので、よく探して登ったら意外とすんなり登れた。「青椒肉絲(10.b)」はベタコさんお勧めのルート。ホールドが上手く使えずテンション。ムーブは分かったので休憩してからトライして登れた。その間に皆はトップロープでゴルゴンゾーラやペパロンチーノにトライするが、私は皆より1手2手余分に頑張らないと何も届かない。足元が悪いので離陸すら困難。日頃ボルダーで鍛えてるけいは長い手足を上手く使って何とかトップアウトした。ムーブが解決したのでRPにトライしたらと勧めたがもういいと断った。なかなか来られる岩場じゃないし、こんなチャンスは無いのに残念だと思った。

▲ペパロンチーノ(10a)にトライするけい
寒いし、暗くなってきたので終了した。今晩の宿は良い旅館だ。夜には暗くて分からなかったが、露天風呂から富士山が見える絶景の宿だった。

29日、最初は城山で有名なワイルドボアゴージに行きたいと言っていたが、昨日の感じからとても登れないと思ったので城山南壁のバトルランナーを登る事にした。ここも有名で人気のあるルート。ホントはマルチの4ピッチルートであるが、上部2ピッチは悪いので2ピッチで終了して懸垂で降りるのが通常らしい。私達もそうする事にした。準備している間から続々とクライマーがやってくる。1ピッチ目(5.8)はスラブ壁。1パーティー目でけいに登ってもらったが、外岩に慣れていない彼はホールド、スタンスを見つけるのに手間取る。かなり時間が掛かってしまった。2パーティー目ちびサンボリード、久々のマルチクライミングに緊張する。2ピッチ目(10a)、上部のハング越えが核心。

▲バトルランナー(10a)核心を登るI佐さん
見ていてムーブは何となく分かったが、とても手足が届かず、ハング下のカチに耐えて乗っ越す事が出来ない。半泣きになりベタコさんに引き上げてもらった。これだけでクタクタになり休憩。簡単なルートはどこもトップロープが張ってあり登れそうにない。I佐さんが戸田直樹さんの開拓した「ハートルート(11a)」を登りたいと言い出した。ベタコさんはテンションしながらトップロープ張りましょうと言って登りだしたが、出だしのムーブが解決出来ずに断念。けいなら届くだろうということでトライ。思った通り3ピン目までは何とか登れたが、その上の核心にはどうあがいても登れない。諦めてI佐さんがアルパイン方式でスリングを持って登ったがやはり届かない。これは回収不能だ。そこで地元のクライマーから左のCルートから登れば終了点へ行けると聞いたのでベタコさんにリードで登ってもらった。10aぐらいのグレードらしいがバランスが難しい。ちびサンボがトップロープで回収しに行き終了した。もう少し登りたかったが今日は移動日なので早々に終わらせた。

30日、湯河原幕岩は梅林公園になっている。その散策路を通過して奥の岩場へ向かう。ここも大人気!次から次へとクライマーが集まってくる。昼前にはインドアジムのようにそこらじゅうに人がいて順番待ちしている。

▲シャクシャイン(11a or 10d)
希望峰にある「シャクシャイン(10d)」が30mの長いルートで大人気。ここを触ろうとしたがここをアップで登りに来る人達が次々にやってくるのでとても登れそうにない。次に人気の「帰還兵(10c)」をトップロープで練習するが、細かいカチでレイバックに体を振って乗り込むのが難しい。無理して腕を伸ばして左肩と首を痛めた。何とかトップアウトしたがリードはまだまだ先になりそうだ。

▲帰還兵(10a)
岩場めぐりをしながら簡単なところを1本ずつ登って回る。最後にI佐さんが「アボリジニ(10a)」を登りたいと言ったのでそこへ行った。10aだからと思ったが初見では難しい。ムーブが分からず苦戦する。皆無理やり登った感じがあったが、I佐さんが粘りながら最後にムーブを解決した。

▲アボリジニ(10a)を登るI佐さん
今回は半分岩場めぐり観光を兼ねてのクライミングだった。富士山を見ながら宿に泊ってかなり贅沢な山行だ。ただ、3日連ちゃんでクライミングするには相当力がいる。力を付けて、どこのルートを落としたいか目標を決めてトライするともっと楽しめたと思う。近場でもっとクライミングをしないといけないと感じた。ベタコさん、案内ありがとうございました。I佐さん、けい、近郊でのフリークライミングを一緒にやりましょうね!



<けい感想>

28日:始の辣韮漬FL青椒肉絲FL、焼きビーフンFL
ゴルゴンゾーラTRペパロンチーノTR
29日:バトルランナー1ピッチ吉村リード2ピッチ岩佐リード、 
ハートルート3ピン目まで
30日:シルクロードFL帰還兵FL、ドロドロトロFL
ピノキオOS、アボリジニリードするが途中テンション
してトップアウト

普段は他会の人との交流も殆ど無いがちびサンボに誘ってもらって温泉と美味しい料理付きの楽しいフリークライミングツアーに参加できました。外岩でのフリークライミングも殆ど経験が無いので迷惑だけは掛けないようにと最初は緊張したが段々雰囲気にも慣れて楽しく登ることができた。アルパインとは違って難しいルートを登りながらムーブを解決していくのはボルダリングと似ている。みんなとワイワイ言いながらムーブを解決していくのはとても楽しかったです。ゴルゴンゾーラ(11a)はムーブが解決したが岩を触ってるだけで楽しかったので残り少ない時間を自分のトライに使うのは申し訳ないしRPの意味もよくわかってなかったのでRPは挑戦しなかった。ただ後からベタコさんになかなか来る機会が無いしムーブが解決したならRPに挑戦するべきだと教えてもらった。個人的にはバトルランナーを登れたのはとてもいい経験になった。今回登った他のルートよりだいぶ長いので時間もだいぶかかってしまった。これではマルチピッチのクライミングは厳しい。いいとこ無しのクライミングだったが大事な事が沢山分かってよかった。I佐さん、ベタコさんと会うのも初めてでしたが岩場でも宿でもとても楽しい時間が過ごせました。ベタコさんからはトレーニングの取り組み方やストレッチなどいろんな話も聞くことが出来ました。自分のジムでのトレーニング時間も限られてるので全ては実行できませんがとても参考になりました。メラ以外の会の人達との山行も初めてでしたが、他の会の人と行く機会があるのは新鮮だったし、メラだけでは出来ないような山行も計画できる。勉強になることも多く、また機会があればぜひ参加したいと思いました。ちびサンボ、ベタコさん、I佐さん、今回は参加させていただき本当にありがとうございました。また機会があればぜひお願いします。

▲露天風呂から見える富士山
<山歩渓山岳会 ベタコ感想>

今回も須磨のI佐さんとメラのちびサンボ。それにメラのけい君の4名。雪山の合間のフリー&温泉&おいしい魚ツアーと贅沢三昧。結果的にはフリーの成果は個人的にはゼロ。しかし、関西からはめったにこられない岩場と晴天のため毎日、富士山が眺望できるという贅沢は最高でした。初日の城山クッキングワールドではメンバーのOS&RPの連続。午後は11a&10cのかぶり気味の垂壁に挑戦!その後は温泉で満喫。二日目は急遽、城山南壁の「バトルランナー」2P(10a)へ挑戦することに。落石の巣との事でしたが、年末で登攀者も少なく安全に取り付けた。10aとは思えない2P目の乗越では「落ちるかも?」と思った。その後、I佐さんおすすめの戸田直樹氏の有名11aルートに挑戦も全く歯が立たず、トップアウトすらできない始末。へこむ。しかし、夜は湯河原の温泉とおいしい魚で明日への気力が湧く。最終日、湯河原幕岩。ここでは有名な「シャクシャイン(11a?10d)を触るつもり。
アップで5.9などを苦労した後、10cの「帰還兵」で苦労。けい君はここをなんとフラッシング!おめでとうございます!その後、幕岩の全体像を把握するために簡単なところを触ったあと、再度「シャクシャイン」へ、しかし人気ルートのため取り付けず、I佐さんが登りたいといった「アボリジニ(10a)」に、しかしこのカンテがムズイ!最後にI佐さんがムーブを解決!夕方となり今回のクライミングツアーは終了。また、温泉&魚を満喫し翌日の大みそかに解散した。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

八ヶ岳アイスクライミング 小同心クラック

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