今日は三伏峠までと高をくくり、ゆっくり登山口まで入る。駐車場にはすでに車が7台ほどある。そこから40分歩いて鳥倉登山口に向かう。天気は快晴。気温も高く汗ばむ陽気だ。
鳥倉登山道はよく整備されている。三伏峠までの間に1/10〜9/10までの標識が立つ。3/10の標識過ぎから雪道となる。ところどころ雪崩そうな場所がある。少し緊張しトラバースする。登山口から3時間半で三伏峠に到着。到着までに3人とすれ違う。テント設営後、烏帽子岳へ登る。小1時間で登頂。360度の展望が素晴らしい。北に塩見、甲斐駒、仙丈、北岳。南には荒川岳が見える。南アルプスを独り占めする。何でこんないい所なのに人が少ないのだろう。今日はGWなのにテント3張り。テント場での情報によると塩見岳には登れず帰る人が多い。アプローチが長いのと最後の岩稜帯を敬遠しているようだ。夕日を受ける塩見岳を見ながらビールを飲む。
▲烏帽子岳から塩見岳
▲烏帽子岳で南アルプスを独り占めする
次の日も快晴。5:30に三伏峠を出る。早い時間は雪も締まり歩きやすい。自然とペースも上がる。本谷山までの間にテント2張り。急斜面を登り本谷山を越える。権右衛門山は夏道を外し、尾根通しで登る。予定より大分早く天狗岩の取付きに着く。ここからが問題の岩稜帯だ。向こうから人が下りてくる。急斜面のトラバースが凍っていて引き返したそうだ。少し不安になる。ここから先は人は一人もいない。とりあえず登ってみる。天狗岩を右に巻く。例のトラバースは慎重に通過する。ほとんど夏道の岩稜登りだ。ところどころ雪が張り付いている。雪の急斜面を直登する。ピッケルを打ち込み、アイゼンを蹴り込む。雪山を登っているんだなあと一人悦に入る。取付きから40分ほどで塩見岳西峰に到着。昨日に続き南アルプスを独り占めする。
▲塩見岳頂上にてセルフ撮影
行きは良い良い帰りは怖い。雪の急斜面をバックステップで下る。好天により雪が緩み始める。樹林帯では雪を踏み抜き疲れる。暑いので喉も乾く。水をもう少したくさん作ればよかった。往路より時間がかかり14:30に三伏峠に帰ってくる。誰もいない。今日は三伏峠も独り占めか。少し寂しい。仕方がないのでビールと焼酎を飲んで早く寝る。
最終日は天気が崩れる予報のため日の出とともに下山する。トレースが付いているので迷うことはない。順調に下る。鳥倉登山口に着いたと同時に雨が降り出した。