雪解けの弥山尾根西稜  (報告/ココノール)


■日 程 : 2013年3月8日(金)夜発〜10日(日)

■山 域 : 伯耆大山

■目 的 : 雪稜登攀

■参加者 :

ココノール

Ryuchan

isoroku
■行動日程

3月8日(金) 21:00神戸発〜蒜山SAで仮眠 (isorokuは別に出発して合流) 

3月9日(土) 蒜山SA5:00発〜南光河原駐車場6:20発〜元谷小屋8:00発〜弥山尾根西稜取りつき9:00登攀開始 15:15弥山頂上着〜元谷小屋16:30着 

3月10日(日) 元谷小屋6:20発〜アンカー構築トレーニング〜南光河原駐車場8:30着




今回は弥山尾根を3人で登る山行である。2月までは寒い冬であったが出発の1週間ほど前から気温が急激に上昇した。そのため雪解けが進みテレビの天気予報では盛んに全層雪崩について注意を喚起していた。今年の大山は積雪量が少ないようだが、どんな状態か期待と不安を持ちながらの出発となった。幸い天気は良い。

▲弥山と別山
大山寺に来ると昨年との積雪量に違いが歴然としていた。昨年は拝殿の軒下に迫るほどの量があったように記憶している。今年は1mあまりである。元谷小屋に入ると1階の床の空いている部分に荷物を置き装備を整えて出発する。視界は良く弥山尾根を見渡せる。沢沿いにココノールトップで登って行くと弥山の沢は落石がそこらに目立つようになってきた。注意して登っていくと上から石が転がり落ちてくるのが見えた。「ラクー!」と叫んで見ていると10mほど上で停止した。その直後にもうひとつが落ちてきた。今度はここまで来そうだ。ココノールは3m右に走ってよけた。後のRyuchanも同様に逃げた。石はisorokuの前で停止した。アイゼンをしていなかったので逃げやすかった。別山のカンテに陽がさして落石が頻発するようになったようだ。左上の安全な場所にルートを変更したが、そこではやわらかい雪に足を取られながら取りつきまで歩いた。

▲サードを登るRyuchan
灌木に支点をとって登り始めた。リードココノール、セカンドisoroku、サードRyuchanの順番である。このピッチは巻いて省略できるが忠実に登る。登っていき小さなコルに近づくと別パーティが左の斜面をまいて登ってきて「先に行かせてもらいます」と言った。ガイドのようで女性二人を連れてコンテで登って行った。コルではスノーバー二本でアンカーをとってビレイした。

▲スノーバーを深く差し込んでアンカーとした
雪はやわらかくて、それほど快適には登れない。次のピッチは灌木をアンカーとした。今回はスノーバー2本でアンカーを取れるだけ雪の堅さはあった。そのためロープいっぱいまで登った。しかしスノーバーは深く打ち込まないと雪面上部はやわらかくて不安定となる。Ryuchanは今回のためにスノーバー2本を購入したのでさっそく使ってもらった。上部に行くにしたがって別山の様子がわかるようになるが雪の少なさに驚いた。そして何パーティかが登っていたが、落石頻発でコールが多かった。こんなときに別山バットレスを登るのは御免こうむりたい。結局、弥山まで取りつきから6時間もかかってしまった。上部に行くにしたがってロープが濡れてきて引き上げに時間の労力を要するようになったのと、手術後の肩の筋力が低下しているので引き上げが間延びしてしまった。頂上から元谷小屋までは1時間で戻ることができた。


▲弥山頂上にて
翌日の午前中は確保訓練を行う予定だったが9時から雨が降り出す予報だった。9時までに下山する予定にして訓練した。小屋から少し北の斜面でアンカー構築の練習をした。まずはスノーバー二本を刺す。次は一本を埋め込む。最後は灌木の小枝を束ねる方法。これらを終わると8時になり上空を雲が低く覆うようになった。ザックをかついで下山を始めると降り始めた。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

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