木曽駒ヶ岳から桂小場への縦走  (報告/ココノール)


■日 程 : 2012年11月22日(木)夜発〜25日(日)

■目 的 : 兵庫労山登山学校開催に向けた準備山行

■山 域 : 木曽山脈(中央アルプス)木曽駒ヶ岳から桂小場

■参加者 :

ココノール

なおみ

Ryuchan

他、3名
■行動日程:

22日(木)車2台で出発(21:00)中央道経由、駒ヶ岳SA(1:30)にて仮眠

23日(金)駒ヶ岳SA(7:20)→菅の台でバス乗車(始発8:12)・ロープウェイで千畳敷カール(9:50発)→宝剣山荘・天狗荘付近(11:15着)幕営

24日(土) 宝剣山荘・天狗荘付近(7:50発)→木曽駒ヶ岳(8:50)→将棊頭山(12:15)→茶臼山分岐(13:15)→大樽避難小屋(15:00)

25日(日) 大樽避難小屋(6:05発)→桂小場(7:50)→タクシーで菅の台駐車場(8:50)




23日

ロープウェイを降りてアイゼンを装着して出発する。視界は悪く上部の山は見えない。ルート雪面の視界は100m以上ある。私たちが本日最初のパーティで冬道のトレースはない。積雪量50cmだそうで足首程度のラッセルを交替で行なった。伊那前岳よりに登って行く。2パーティが後続してくる。上部の急斜面では長岡がトップになり順調に乗越浄土に着いた。宝剣山荘・天狗荘付近にダンロップV6テントを設営した。降った雪が衣服に付着して融けて濡れていたがテント設営中に、それが凍った。テントの中でしばし休憩するも天気回復せず予定した宝剣岳往復を中止する。そしてテントの中に入った雪を取り除いてマットを敷いてお茶にした。Ryuchanの書いた天気図では明日は天気が回復するも、それほどすっきりした天気ではないように思えた。

24日

朝になると天気は良くなりつつあった。曇りであるが視界はあり宝剣岳も見えた。出発時間が遅くなったが、その分天気がよくなってきたようだ。中岳の斜面はアイスバーン状であるがアイゼンはよく効いた。木曽駒ヶ岳を過ぎて下りに入る。

▲中岳からの宝剣岳(左)


▲木曽駒ヶ岳にて
しばらくは傾斜の緩い尾根であるが馬の背に入ると木曽側が急斜面となり伊那側は切れ落ちている。このコースの核心部である。以前の登山学校で歩いた時は比較的雪がやわらかいように思ったが、今回はアイスバーンに近い状態である。不慣れなメンバーがいると気を使うところである。


▲馬の背への下り


▲馬の背は岩が多い


▲馬の背を過ぎると尾根は広くなる
馬の背を通過してからは緩やかな尾根となるがモナカ雪が出現し風も出てくる。このあたりからは体力あるRyuchanがトップを歩いた。遭難碑をすぎて将棊頭山に来ると西駒小屋が眼下に見える。営業小屋で冬季は開放している。この小屋には寄らず大樽避難小屋を目指す。前方には茶臼山手前の行者岩が顕著に見える。その手前の鞍部が茶臼山分岐である。茶臼山分岐までは比較的堅い雪面であるがしばしば足が潜った。茶臼山分岐には灌木を従えてコメツガが現れるので目印となる。ここから右に数メートル下りると桂小場への夏道がある。道があると言っても雪に埋もれているが、それとわかるだろう。ここでアイゼンをはずして歩く。夏道ははっきりとしており迷うことはないが先頭のRyuchanは十歩ごとくらいに足が数十センチもぐり消耗してきたのでトップを順に交替した。積雪が減ってきたところで登りの3人パーティと出会う。今日は茶臼山分岐にでも幕営するのだろうか。コメツガの樹林帯を下って行き熊笹が出てきてしばらくすると大樽避難小屋が見えてきた。飲料水として採取できるだけの積雪量がかろうじてあったので、ここに泊まることにした。雪がなければ桂小場まで下りるつもりであった。ここは標高2100mであり、駒ヶ岳ロープウェイから見た眼下の雪線とほぼ一致した。ここから下になると採取困難な積雪となった。小屋は狭くて10人も寝ると満杯である。

25日

朝6時には明るくなってきた。快晴のようである。道が凍っているのでしばらくアイゼンで歩いた。朝焼けの空に南アルプスや朝日に映えたカラマツ林が美しい。すがすがしい朝の下山である。桂小場に着いたら車が一台止まっていた。下にある小黒川渓谷キャンプ場付近のゲートが開いているようなのでここからタクシーを呼んだ。   
今回は例年よりも積雪量が多く厳冬期に近い条件であったので良き偵察山行となった。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

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