年始山行西穂高岳独標報告   (mariko)


ちびサンボ

Ryuchan

mariko

■日 程 : 2011年12月31日(土)昼発〜2012年1月2日(月・祝)

■山 域 : 北ア・西穂高岳

■目 的 : 冬の北アルプスを経験する

■参加者 : mariko(L)、ちびサンボ(装・医)、Ryuchan(食・会)

■行 動 :

12/31(土) 11:45marikoピックアップ 12:20ちびサンボピックアップ 18:30新穂高温泉着 21:00就寝

1/1(日) 6:00起床 9:00発ロープウェイ乗車 9:22西穂高口着 9:40出発 11:20西穂山荘 着 13:20出発 14:40独標着 16:05テント場着 21:00就寝

1/2(月) 5:00起床 7:20〜トレーニング 12:20出発 13:15発ロープウェイ乗車 15:00平湯温泉発 22:30ちびサンボ宅 23:00mariko宅




12/31 有難いことにRyuchanがお休みだからと各自の家まで迎えに来てくれる。ちびサンボは今回は仕事が忙しかったそうだが、車なので焦る必要はない。良かった。運転手がRyuchan一人なので、ゆっくり休憩しながら走る。高速を降りてコンビニでビールを購入。ロープウェイの割引券もついでに購入。外へ出ると一気に暗くなっている。チェーンを付けなくてはならないのではないかと心配しながら走る。気温は‐9℃くらいまで下がっている。幸いなんとか駐車場まで行けた。車は断然多い。テント場に困る。車の横に張ろうとしたらなんと!前回のテント場が空いていることをちびサンボが発見。ラッキー。ビールで乾杯して大晦日を過ごす。「お世話になりました。来年もよろしく。」とご挨拶。

1/1 「おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」とご挨拶。朝食はキムチの雑炊とお正月だからということで白みそ仕立てのお雑煮。Ryuchanさん達が搗いたおもち入り。柔らかくておいしい。8:30テントを撤収してロープウェイ乗場へ。観光客がいっぱい並んでいる。今日はRyuchanが27kg、mariko25kg、ちびサンボは23kg。展望は良くないけど一応展望台へ行く。ロープウェイから見えた山もここからは見えない。稜線のさに雲がかかっている。ちびサンボがトップで山荘へ向かう。ここに関しては雪は多いように思う。急な坂でRyuchanがよくスリップする。登山靴の問題もある。少しつま先が反っているのだ。Ryuchanの荷物は軽めにするべきだったのかな、、、、。休憩して少し練習するがすぐには身につかない。テント場は今日も空いている。丁度撤収が終った博多の山岳会の人にテント場を譲ってもらう。が、水平ではないので整地する。硬くなっているので少々時間がかかる。今日はフライも張る。翌日の予報が良くないのでとりあえず独標まで行っておくことにする。一旦テントに入り、レーションを食べる。登攀具もつけてフル装備で出発する。Ryuchan「月へ行くみたい」という。どういう意味かなと思う。どうも動きがぎこちないということのようだ。雪が降り視界は20m位。意外なことに雪は少なくなっている。雪がたくさん降って歩きやすくなっていることを期待していたのだが。31日の晴天で解けたのだろう。最初の急登がしんどい。Ryuchanが時々立ち止まる。山荘までの登りで何度もスリップしたので疲れたのだろうか?途中で止めて呼吸をしっかりするように言う。本人は大丈夫だと言う。ゆっくり登り続ける。西尾根から来たという2人に出会う。ピークからのルンゼの下りが怖いと言っていた。独標に無事到着。

▲1/1  雪の独標

何も見えないが、記念撮影をする。ちびサンボがタイマーで写真を撮る。西穂側への降り口へ行き、ちびサンボが「ここを下るけど、どう?」とRyuchanに聞いている。すると意外なことに「ここ下るんですか。今の状況では無理です」とRyuchan。えっ?どういうこと?「正直言って怖いです」ザイルで降りてみようとちびサンボは西穂側への下降を試そうとする。が、私は山荘側の下降をザイルを出すことにする。「明日のことはテントで話そう」2ピッチで下ってテント場に戻る。天気図を取りたかったが間に合わない。小屋でテント泊の手続きをしてビールを購入。夕食もカレーだけでは、ということで野菜たっぷりのフライ麺もある。それをあてにビールを飲む。で、明日の行動だ。ちびサンボ:ピークには行けないことは分かっているが、行けるところまで行けばどうか?ずっとコンテで行く方法もある。Ryuchan:自分がいると今回もピークへ行けない。テントで待ってるから二人で行ってきて下さい。今日独標まで行けたので充分だ。mariko:二人だけで行くのはあり得ない。私達はガイドではないから、ずっとコンテで行くというのもないし、そんな技術もない。ザイルは念のために出している。ちびサンボ:お天気も悪そうだし、Ryuchanさんが怖い思いだけをして行っても楽しくない。mariko:Ryuchanさんは、今日が3回目の雪山。無理して行くよりトレーニングしたらどうか?今日の山荘までの歩行でスリップしていたけど、踏みつけは雪上歩行の基本。アイゼン歩行にもつながる。ちびサンボさんもわかんで歩いたことないそうだし。あと雪洞を掘ったり、ツエルトの使い方やったり。ちびサンボ:そうね。今回の目的は冬の北アルプスを経験することだからね。Ryuchan:もう十分経験しました。トレーニングする方がいいです。ちびサンボさんには悪いけど。ちびサンボ:それはいい。前回あそこまで行って、天気さえ良ければ一人でも行けると分かったからいつでも来れる。mariko:今の雪の付き方が悪い。2月頃ならもっと楽に行けると思う。又、チャンス見つけて来れたらいい。ということで、明日は近辺でトレーニングすることに決まる。となれば、今日は元旦、ゆっくりまったり過ごしましょう、ということになる。Ryuchanが途中で立ち止まっていた理由は目出帽が初めてで息が苦しかったということだ。Ryuchanの目出帽は鼻がついていて息が下向きに出るようになっていていいなあ、と思っていたのに。素材が悪いのかな?とちびサンボ、marikoが試してみる。「これ、めちゃ息しやすいやん!」Ryuchanがちびサンボの目出帽を試す。「窒息します」とRyuchan。大笑いだ。それとアウターとヘルメットとゴーグル。ヘルメットを被ってゴーグルをはめる。アウターのフードをかぶる。するとフードがヘルメットを押さえる。ヘルメットがゴーグルを押さえる。ゴーブルが鼻を押さえる。そして息がしにくくなる。視界は狭い。ゴーグルは曇る。こんなんで行けるのか?出発時からそう思いながら歩いていたそうだ。で、独標の下りを見て絶対無理と思った。そうか。Ryuchanはこういうスタイルをするのが初めてなんだ。5月の立山では雨衣だったんだ。アウターはこの前買ったばかり。じゃ、フードを被ってヘルメット、とする。これでどう?そしてゴーグルをはめる。これなら少しましかな。明日はこれで試してみることに。ちびサンボの課題はゴーグル。今日も独標までしか持たなかった。marikoのファン付きも帰りに曇って外した。装備のことをあれこれ話しながら、食事を進める。ちびサンボは元旦に雪山に居れるということだけで幸せ。marikoも久し振りにお正月を雪山で迎えられた。21:00までウイスキーや焼酎を楽しむ。いい夢が見れますように!

1/2 いい夢どころか、皆が口々にフライがうるさかった、と言いながらシュラフから出る。今日は気合の砂糖餅だが、きな粉や砂糖醤油でゆっくり食べる。予定通りトレー二ングに出る。7:20〜9:40 山荘前の急坂を3往復する。踏みつけの練習だ。雪の下は踏み固められて滑り易い。足を置いた時どんな歩行技術を使うのかを判断しないといけない。スリップしそうならキックステップに切り替える。横歩きも有だがサイドで角付けするのが難しい。Ryuchanは登りはハの字、下りはサイドステップが楽そうだ。ちびサンボのゴーグルが曇る課題はなかなか解決出来ない。きれいに水分を拭き取っても完全には取り切れていないのでそのうち凍って曇ってくる。熱線入りを試してみるか。ファン付きは限界がある。10:00〜10:30 わかん歩行。まずはツボ足で歩く。雪が少ないのでわかんでなくてもいいのだが。雪が深いところをさがしながら歩く。わかんも雪がふわふわで楽ちん。楽しい雪遊びだ。次は、すぐにブッシュが出ると思うが雪洞を掘ってみる。ちびサンボはためしにピッケルで掘る。雪は柔らかく掘りやすい。15分ほどで一応1人が横になれる穴が掘れたが、Ryuchanは入り口が広すぎる。天井が薄く入るのは怖い。もっと雪が多いところで練習しましょう。最後にツエルト。少し風があって小屋から見えないところを探す。ツエルトに入ってメタでお湯を沸かしてみる。雪が水になるところまでして終了。14:15のロープウェイには乗りたいので、テントを撤収する。さて、トレー二ングの成果は?滑りながら下る。Ryuchanは2回滑っただけで、登りのスリップも格段に減少。成果有だ。なんと1時間足らずでロープウェイ駅に到着。下界は時々晴れ間が見えるお天気。すぐに車で平湯へ移動。車から下山報告を入れる。時間が遅いからか温泉はがら空き。レストランで遅い昼食。相変らず雪は降り続いている。関SAで反省会。mariko:今回は独標までしか行かなかったけど、トレー二ングが出来て良かった。なかなかあそこで歩行トレする人はいない。今回、あの怖がることがないRyuchanさんが、怖いと言ったことが良かった。それはすごく大切なこと。ちびサンボさんも前回、無理すれば行けないことはないけど、焦せるといけないと、ピークを目の前にして引き返した。そういうことが出来るということがわかって安心した。Ryuchan:今回は八ヶ岳の装備のチェックという気持ちで行った。そういう意味では良かった。最初から独標まで行けたら充分とも思っていた。まず、雪山歩きの基本から経験を重ねたい。ちびサンボさんがピークに行けないのが悪いと思った。ちびサンボ:そういうことで言うなら燕岳に行っていたらピークを踏めたのに。私が西穂にしたいと言ったからRyuchanさんに悪い事をしたと思う。私なら前にも言ったけど、西穂は一人でも行けると分かったので大丈夫。私はザイルはいらないと思っている。Ryuchanさんも、もっと実力をつけて余裕を持って行く方が楽しめると思う。又行けるといいねえ。

時々渋滞にかかりながらもちびサンボ宅に22:30。mariko宅に23時前。明日もお休みだからとRyuchanはそれぞれのお家まで送ってくれたのだ。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

雪山登山と撮影山行 初級雪山トレ(1) 八ヶ岳山行報告

Copyright(c) 2009- MERAPEAK-KOBE All Rights Reserved.