西穂高岳予備山行報告   (mariko)


ちびサンボ

mariko

■日 程 : 2011年12月27日(火)昼発〜29日(木)

■山 域 : 北ア・西穂高岳

■目 的 : 冬の北アルプスを経験する

■参加者 : mariko(L・食)、ちびサンボ(装・医)

■行 動 : 

12/27(火) JR神戸駅12:00集合 神戸12:03発新快速 新大阪12:34着 12:47発のぞみ230号 名古屋13:39着 14:48発 特急飛騨13号 高山17:08着 濃飛バスセンター17:40発 新穂高温泉19:13着 駐車場でテント泊

12/28(水) 9:00発ロープウェイ乗車 9:22西穂口駅着 11:20西穂山荘着 テント設営 12:10独標ピストン 15:10テント場着 天気図作成後夕食 20:00就寝

12/29(木) 4:00起床 6:15出発 7:15独標 9:30ピラミッドピーク 9:45P8まで 13:30テント場着 14:00テント場発 15:30ロープウェイ西穂高口着 新穂高温泉16:55発バス乗車 高山18:22着 高山18:45発特急飛騨20号 名古屋21:02着 21:15発のぞみ121号 新大阪22:06着 22:14着




年末にちびサンボが休暇のくじ引きに当たり山へ行けることになった。そのことがわかってすぐにメールが来た。到底無理だと思っていたのだ。今年の年末山行はRyuchanと二人で燕に行こうかなと思っていたが、ちびサンボは年末の燕は経験済み。ちびサンボの夜勤明けで行ける山は限られる。ロープウェイで上がれる西穂ならと提案する。元々、Ryuchanとの山行にも案として入っていたが、ピークまでは難しいと思っていた。ちびサンボと3人なら行けるかな、、、。Ryuchanは燕は行きたい山の一つと喜んでいたのでRyuchanに相談するとOKだ。Ryuchanはどこでもいい、まだ何も分からないから、とにかく行きたい!と正直だ。Ryuchanはもっと長い休暇があるのだが、縦走はこちらの体力が持たない。ちびサンボの休暇に合わせてもいいということだ。ところが、ちびサンボが年末の前にも休暇が取れたと言う。それじゃ、年末、お天気が悪い場合、その時に西穂へ行ってしまおうか、という話になる。さらに、お天気が良くても行けばいいじゃん、となる。それもいいかも。雪山はその時々で状況が変わる。で、誰もが不思議がる西穂予備山行が決まる。よく考えるとちびサンボと雪山へ行くのは初めてだ。雪が多い時期には経験があるがこの時期の経験はない。雪が少ない方がややこしそう。特に下りが。トレーニングはアイスの為のクライミングも含めると7回やった。地獄谷からサンデーモーニングスラブを往復した。いざ計画を立てようとすると、なんと不便なこと。最近は車で移動することが多く、こんな苦労はなかった。あれこれ調べて何とか行けることになる。前日は新幹線が止まり、新穂高ロープウェイも強風で運休。そういうこともあるんだ。ちびサンボにメールする。下山日はお天気は良くないが風は12mくらいだ。大丈夫だろう。ちびサンボは終始トップを歩きルート取りした。ピークへは時間切れで届かなかったがいい経験が出来たという感想だ。



12/27(火) 日本海側は冬型で大雪だが神戸は暑い。神戸駅に行くまでに大汗だ。無事ちびサンボと合流。仕事が予定通り終わりゆっくり支度が出来たそうだ。予想取り米原付近で新幹線が徐行運転。特急飛騨まで約1時間待ち。久し振りに名古屋の新幹線ホームのきしめんを食べる。いつもとは違ってゆっくりと。予定のバスに乗って新穂高温泉へ向かう。この時期のこの時間帯のバスは初めてで、福地温泉のライトアップのきれいなこと。新穂高温泉に到着。気温は-9℃。駐車場の隅にテントを張って夕食。朝は一番のロープウェイが9:00なので6:00起床にする。

▲12/28  晴れの独標
12/28(水) テントをしまいかけた頃、除雪車が来た。いらないものをロッカーに預ける。ロープウェイ乗り場でザックを計ると2人とも27kg。どうしてこうなるんでしょう。お天気は快晴。風もなく今日は登山日和。明日は崩れるので、展望台へ上がり写真を撮る。小屋までのトレースはばっちり。でも、重荷が堪える。大きな段差が特にしんどい。途中で単独のお兄ちゃんと出会う。大きなザックを背負っているので縦走かと思ったら、キャンプだって。お正月までいるそうだ。最後の急登を終えると西穂山荘だ。テントは3張のみ。お兄ちゃんが整地されたテント場を譲ってくれた。今日は出来るだけ下見したいと思っていたので助かった。テントを張って出発する。お兄ちゃんも一緒に出るが歩くのの早いこと。ちびサンボも元気でついて行きそうな勢い。こちらはスピードが上がらない。ちびサンボにザイルを持ってもらう。雪は少なく岩が出ている。独標まで1時間。お天気がいい時にと記念撮影する。西穂まで日帰りすると言っていたが子が下って来る。やっぱり雪は少なく岩がスリップすると言っている。叉ピークは直登のトレースがあるが巻く方がいいと教えてくれる。ちびサンボがこれも有か、というが、お天気がよくても、かなり力がなければ今回の状況では難しいと翌日分かる。軽い足取りで独標を下って行く。私達はザイルを出して西穂側へ下ってみる。半マストで確保してちびサンボが降りる。50mで足りることを確認。marikoもちびサンボの確保でクライムダウンする。今日はここまで。登り返してテント場へ戻る。雲が飛騨側から稜線を越える。風が吹くとかなり寒い。テントは1張り増えただけ。夜は満点の星。寒くなりそう。着こんでカイロを張りまくって寝る。夜中、踵が冷たくてカイロを追加する。時々風が吹く。

12/29(木) 4:00起床。6:15フル装備でヘッドランプをつけて出発。曇り空で暗い。16:00のロープウェイに乗るためには14:00にはテント場に戻らないといけない。時間を見ながらのピストンになる。今日は風が強く二人とも1枚多く来てフードも被って出発する。雪がちらついている。視界は50mはある。独標まで1時間。今日は懸垂の方が早いんじゃないかということで残置して懸垂する。他に来る人もいそうにないし。ちびサンボが振られて転んでびっくりしたが無事だった。微妙な岩場の下り、トラバースをちびサンボは頑張ってこなしていく。怖がりの私の方が時間がかかる。ピラミッドピークへの長い登り。9:45ピラミッドピーク到着。一瞬ガスが晴れて西穂が見えるが遠くて高い。行けるかなあ。そして下降。急に切れ落ちて先が分からない。ここはムンターで確保して下る。が、なんてことなかった。ただ信州側は雪庇で岩のギリギリのところを慎重に進む。ここからはややこしいところはないはずだ。P7の鎖場を過ぎ、もうすぐというところまで来たが、下降も同じくらい時間がかかりそうだ。風をよけてレーションを食べ、10:00引き返すことを決める。この頃から雪が降り出す。風も強くなる。ちびサンボは1枚着こむ。予想通り下降は大変。ちびサンボはとっくにゴーグルを外しているが、雪の斜面と降雪が一体となりどこが雪面か分からない。ザイルを出してバックステップで下る。信州側は雪で下りやすいのだが多分雪庇。岩をガリガリしながら下る。ここからザイルをしまうのが面倒なので、コンテで歩く。marikoのファン付きゴーグルも中で凍り付いて見えなくなる。ゴーグルを外すと雪粒が目に入って痛い。それでも吹雪というほどではない。稜線は雪が少ないので地吹雪にもならないので助かる。数ヶ所確保する。やっと独標。これで安心とザイルをしまう。ところが下山道が真っ白。ザイルを出した方が安全だろうと、またザイルを出す。きちんと確認するべきだった。ペツルがある。2ピッチで下る。2人登って来る人に会う。ちびサンボがトレースが消えたところでルートミスしそうになる。時間がないので正しいルートを指示するが、ちびサンボは納得できない。GPSで確認し下山再開。山歩渓のメンバーが登って来た。独標へでも行くのかと思ったら、私達を心配して迎えに来てくれたそうだ。一緒に下山。テント場に着くとペグを掘り返したり、テント撤収を手伝ってくれた。隣りのお兄ちゃんも出て来て見送ってくれる。気が焦る。とにかく出発する。下山道は雪にも関わらず、安定している。良かった。2時間もあれば大丈夫だろう。そう思うと急にお腹が空いてきた。途中で休憩してレーションを食べる。登って来る人達とのすれ違いが多い。それでも15:30に到着。下山連絡を入れる。15:45のロープウェイに乗れた。バスは16:55。お風呂に入るのは無理。バスはロープウェイ乗り場まで来るのだが、案内所のロッカーに荷物を入れているので下って案内所で待つことにする。凍って滑り易かった道路も雪が降って安心。ところが案内所は空いていない。なんで、、、と怒っても仕方ない。雪は降り続いている。バスの中でアウターを脱いだりレーションを食べたり。バスが少し遅れて特急飛騨の出発時間まで10分しかない。乗り込んだ飛騨はがら空き。良かった。満員ならお弁当が売り切れることがあるんだ。待ち焦がれたワゴンサービスでビールとお弁当を購入。ピークには行けなかったけど、ビールで乾杯。アッ、そうだ。反省会だ。(1)marikoがガスカートリッジを忘れた。(2)独標の懸垂下降で振られた。(3)ピークへは行けなかったがいい経験が出来て少し自信がついた。(4)トレースが消えてルートが分からなくなった。以上。今回はお腹が空いたと感じることが多かった。ゆっくりお弁当を味わう。おいしい!!帰省で新幹線は混んでいたが予定通りに帰宅した。

次は年始だがお天気はイマイチだな。5:00に出発することにしている。独標を下る頃には明るくなるだろう。それならピークに届くのでは。それとバスに乗らなくていいのでもう少し遅いロープウェイでも大丈夫だ。私のスピードが上がらないので、ちびサンボとRyuchanで行けば速く行けるのでは、、、と思ってちびサンボに、次回リーダー出来るかと聞けば、ここまで来れたから大丈夫だと思うという返事。今日の降雪で状況は変化しているかも。神戸で心配して待つよりやっぱり一緒に来た方がいいや。


メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

しらびそ小屋宿泊と白駒池の紅葉 雪山登山と撮影山行

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