(その3) 剣岳・別山尾根報告   (ZONO)



Ryuchan

ZONO

country gentleman
■コースタイム : 

06:15 出発〜07:00 一服剣山頂着〜07:15 発〜08:00 前剣山頂着〜08:10発〜10:00 剣岳山頂着〜10:15下山開始〜12:00 前剣を通過〜12:45 一服剣を通過 13:15 剣沢山荘着〜13:45 BC着






▲カニのタテバイ上部のトラバース

4時30分起床、何とか雨も上がり剣岳も一瞬その山容を見せるものの、すぐに靄の中に隠れてしまう。朝食の砂糖餅を流し込み、昨日の雨で濡れてしまったギア類をテントの外に広げる。楽しみにしていた源次郎尾根は中止になってしまったが、別山尾根から剣の頂きを目指すこととなった。ZONO、Ryuchanは剣の山頂は全くの初めてで嬉しくて仕方がない。初めての二人をcountry gentlemanリーダーがサポートしてくれることになり心強い。問題は天気だけだが何とかなると信じよう。必要最小限の荷物をザックに詰め込み6時15分にBCを出発した。

7時に一服剣の山頂に到着。ここで本格的に雨が降り出し早々と雨具を着用することになると、Ryuchanは雨男がどうのこうのと自分のことなのにブツブツ言っている。ただ天候が悪いせいか意外と登山者が少ないのが救いだ。晴れていればここからも素晴らしい景色が得られるのだろうが、今日は全く何も見えないものの荷物が軽いこともあって軽快に歩き出す。

8時に前剣山頂に到着。この辺りからだんだん人が多くなってきた。前剣を超えると鎖場は渋滞となった。順番待ちをしていると前のパーティーの方から「どちらの山岳会の方ですか?」と声を掛けられた。名古屋の山岳会に所属しているそうだ。「山岳会に入っている人は安全のためヘルメットをちゃんと着用しているのに、山岳会に所属していない人はヘルメットを被っていない方が大半で、後ろのことを考えずに落石もおこすので危険だ!」ということを話していた。私もRyuchanもメラに入っていなければ確実にノーヘルで来ていことであろう。いやそれ以前に怖くて剣に登ることはなかったかも知れない。ヘルメットを着用していない人を見ると危なっかしく思えるのは、少しは成長したからかなあ?。ここからは鎖場の度に順番待ちとなる。有名なカニのタテバイが迫ってきた。以前なら完全にビビッていたであろうが、剣にむけて確りとクライミングのトレを積んできたので楽しく通過することが出来た。


▲剣岳山頂にて

ちょうど10時に剣岳山頂に到着。天気は相変わらずで何も見えないが、山頂はたくさんの人で溢れている。country gentleman、Ryuchan、ZONOで櫓の前で記念撮影をし休憩もそこそこに下山を開始する。下山道にはカニのヨコバイがある。ここも今回の楽しみの一つであり、前日のテントでカノンより足のステップのレクチャーを受けたところだ。予想はしていたものの着いてみると完全な渋滞で全く動かない。30分は待ったであろうか、「そんなに難しいのかなあ?」と心配になってくる。いよいよ順番が回ってきた。ZONOがトップで、country gentleman、Ryuchanから「カノンステップ(通称)をちゃんと確認して下さいね」と声を掛けられる。前を行くパーティは先行者が後続者に足の置き方についてアドバイスをしている。どうも左足を乗せるところが遠くて苦戦しているようだが、突然足を滑らし腕だけで宙づりになった。一瞬、完全に落ちたかと思い、country gentleman、Ryuchan、ZONOの「ウヲッ」という言葉が重なった瞬間であった。カニのヨコバイは確かに遠いところに左足を置くステップが見える。あれにいきなり足を延ばすと大変そうだが、何でみんな気づかないのかな、手前のところに確りしたステップが見える。このカノンステップを使うことで難なく通過することが出来た。

後は順調な下山となり13時15分の剣沢山荘に到着。Ryuchan、ZONOは宴会用ビールを買い足し、山小屋の方と少し情報交換。予報では明日は天気になるそうだ。また、小屋の方が朝早くに出発した3人組のパーティが戻らないと心配していたので、その人たちなら下山の途中で追い抜いたことを伝えると安心した様子であった。13時45分にBCへ到着。天気は残念であったが、また剣に来るきっかけを与えてもらったことに感謝をしよう。

剱岳INDEXへ戻る





(その4) 奥大日岳山行報告   (AP)


mariko

AP
■日 程 : 8月6日(土) 曇り時々雨

■場 所 : 剣沢〜剣御前小舎(経由)〜奥大日岳往復

■参加者 : AP、mariko








山行2日目は、当初計画では源次郎尾根を登り詰め剣本峰にアタックする予定でしたが、初日の八峰六峰のクライミングを終わっての復路(5・6のコルから長次郎雪渓の下り、出合いからの剣沢雪渓の上り返し)がきついとは想定していたが、体が思うに動かない。特に足が全く上がっていない。雪渓上の転がっている木の枝を跨いだつもりが、跨げてなくて、足に枝を挟んで転倒。幸いズボンの裾を少し破いただけで大事に至らず雪渓歩きを継続するが、追い討ちをかける様に16時頃から小雨が降り出し気持ちは早くキャンプ地に着かなくてはと思うが、老体の身には雪渓が切れてからの岩場の登山道の登りがさらにキツイ。やっとたどり着いたのは、17時。休みたいと思うが、早々とRyuchanさんが主食のα米の炊き出しをはじめ、皆の帰りを待つことにする。19時頃の帰還かな?と思っていたら、待てど暮らせど帰ってこない。雨もいよいよ本降りとなり20時頃やっと帰ってきた。

○玉さんが下半身ずぶぬれで、下は雨具を着けなかったとの事。ズボンを絞って穿き直しシュラフに半身を入れ、夕食を食べやっと落ち着く。そうこうしているうちcountry gentlemanリーダーが、テント入口から顔を出し、皆の疲労度と天気を勘案し源次郎尾根は中止することを伝えられる。

残念というよりもホットしたのが、正直な気持ちだった。とてもじゃないがあの稜線を登るのは絶対無理と体が言っていた様です。次回のリベンジということで本日はおやすみなさい。

marikoさんが、どこか行きたいところは?というので、奥大日岳に行ってみたいと言ったところmarikoさんが同行してる事になった。日本200名山であり、状況によれば100名山に選出されていたかも知れない山だった事。それと富山県警山岳救助隊の活動ドキュメントのテレビ放映(その時のテレビ取材チームと遭遇して剱岳で取材され、ピースサインでカメラに収まったことからひょっとして、テレビで放映されるかも?と期待したがカットされていた。)後日そのドキュメント放映で、奥大日岳の冬山で、XX大学の山岳部のリーダーともう一人が、雪の斜面を滑落し、「連絡が取れない」と同行メンバーから山岳救助隊に連絡が入り、捜索が始まる。しかし、天候が悪く捜索が難航する中で、家族が上市署に詰め掛け曇天の空を見上げる中、ほぼ絶望かというところで、滑落した本人から「今、尾根に向かって上がっている。」と警察無線に連絡が入り、救助される。

泣きじゃくる家族に迎えられた。後日家族が上市署で椙田隊長から「今後、決して山に行ってはいけない」ような事は言わないでと家族を諭していた。その映像が印象に残り、奥大日岳に興味があり行くことにした。○玉さんが積極的にテントキーパーをかって出てくれる。

7時テント出発する。7時30分に剣御前小屋に到着、小休止後、奥大日に向け出発する。 天気はよろしくなく小雨が降ったり止んだりの状態で、全く眺望がきかず、晴れていれば室堂初め 眼下に雄大な景色が広がっているはずなのに、残念限りだった。

つづら折れの登山道を飽きる程下りながら、帰る時にこの坂道を登り返すのか?と思うと「もうこれ以上下らんといて」思いながら歩く始末。なんという軟弱な。晴れていればもっと爽快に稜線漫歩が楽しめたのに。天気が恨めしい。  途中、いたるところにお花畑があり、気持ちが癒される。marikoさんにいろんな花の名前を教えてもらいながら、先を進む。小さな花で大の字に似た花、大文字草でしたっけ?


▲大群生は、10年に一度だそうですよ
特に印象深いのは、小雨の中で斜面一面に咲くコバイケイ草でした。それは見事な群落でした。  10:10に奥大日山頂に到着。記念写真を撮ってもらい。10:20 早々に山頂をあとにする。  

 途中の登山に、関西の方ですか?と聞かれる。本人は標準語で喋っているつもりが、かなり訛っているみたい。気を付けよう。marikoさん。  

11:00室堂へ向かう分岐点で、あのつづら折れの登りの前にしばし休憩を入れる。  ただただ、足元を見ながら数を数えながらひたすら御前小屋を目指して、へろへろになりながらやっと12:20小屋前に到着。重い足を引きずりながら剣沢を下り12:50テン場に無事帰還。 marikoさん、お付き合い頂きありがとうございました。これからもよろしくお願いします。  皆様方のお陰で印象深い山行を楽しませて頂きました。

▲霧雨煙る奥大日山頂です


剱岳INDEXへ戻る






(その5) 立山三山縦走報告   (yuka)


カノン

ちびサンボ

yuka
■日 程 : 8月6日(土)

■コースタイム : 室堂10:25〜浄土山12:40〜大汝山13:05〜富士ノ折立13:40〜真砂岳14:20〜別山15:00〜剱沢16時








8/6 室堂に9時過ぎに着く。今日は絶対晴れると思っていたのに雨。室堂には、ちびサンボさんとカノンさんがお迎えに来てくれていた。久しぶりの高山、高山病になって迷惑かけないか・・。空気が薄いから息があがってしまって、まともに歩けないんじゃないかと不安に思っていました。お迎えに来てくれた二人は、晩の宴会のお酒をじっくりと吟味していた。その間に慌ててレインコートを着て、パンを口にほおりこみすぐに歩けるよう準備を整える。

買い物が終わった二人が『外は雨だし、どうする?お腹もちょっと空いたしお茶でもしましょう』と言ったので、レストランで食事をすることになった。テント泊にきて、レストランで食事をするなんて、そんな贅沢ができるとは思ってもいませんでした。ゆったりとしたソファーから見る景色は贅沢でした。

雨だけど、せっかくだから歩こうということになり室堂で記念撮影後、かなり遅めの出発。時々うっすらとガスがとれるけど、足元と近くの景色以外はほとんど見えず観光客や遠足の小学生と一緒に浄土山を目指す。浄土山まではかなり渋滞していて前に進まないけど、この雨の中頑張って山を登っている小学生や子供たちを見ていて、昔、林間学校で登った山も大雨だったけど、楽しかったな・など、いろいろ思い出し楽しく登れました。浄土山を過ぎて、人もかなり少なくなったけど団体客がいました。相変わらず雨は降り、大汝山に着いた頃は土砂降り。雨は嫌いではないのですが、やはり空気の薄さがちょっとこたえる。

その後、富士ノ折立、真砂岳、別山とピークハントをしながら歩く。岩あり稜線ありで、ガスで真っ白でもなかなか楽しい。別山でもう少しゆっくりしようかと思ったけど、きっとmarikoさんが心配しているからと先を急ぐことにする。案の定、剱御前小舎にcountry gentlemanさんが迎えに来ていた。

▲剣沢にて


その頃には雨も上がり、写真撮影をしながら景色を楽しみ、ゆっくりとテン場に向かう。テン場近くで、塩ちゃんさんやチャゲさん、Tankuroさんが手を振りながら迎えてくれたのがとてもうれしかったです。

それぞれの行動を終え、テント場に12名の会員が勢ぞろいしました。20周年という節目の年に、この剣沢でこれだけ多くの会員が集まることができ本当に良かったです。夕方には剣岳の雄姿も見ることいることができました。皆がそろったところで反省会を行う。それぞれ会員の思うところを語り合いました。会の山行として、反省会は大事にしたい。反省会=悪かった点を述べ合う場にはしたくない。各々の行動を振り返り、次回につなげる。そんな場とし、これからも大切にしていきたい。 7日 別山尾根から剣を目指す○玉、mariko、yukaと別れ、下山にかかる。もう室堂へ行くだけであるが、疲れからか足取りは重い。しかし、親爺Gパーティの背負子を見ると、弱音も吐けない。室堂に近づくにつれ、人が多くなる。いよいよ山行が終了を迎えます。皆が、室堂にたどり着き、留守本部へ下山連絡を入れるとほっとしました。

剱岳INDEXへ戻る






(その6) 別山尾根報告  (yuka)


yuka
■日 程 : 8月7日(日) 

■コースタイム : 5:20剱沢〜剣山荘5:50〜前剱頂上7:10〜カニのたてばい8:10〜早月尾根分岐8:40〜剱岳山頂9:00〜9:30 〜一服剱10:50・剱沢13:30








8/7 いいお天気である。もしかしたら山頂でも綺麗に晴れるかもしれない。と、期待をしつつ出発。 朝日に輝く雪渓を楽しみながら歩き、剣山荘でトイレ休憩。

剱岳といったら険しい岩場で有名だし、前日に剱岳に行った仲間がカニのよこばいで足元を滑らした人がいたという怖い報告も聞いていたのでいつものアラブのゲリラのような紫外線対策をして視界が悪くなり岩から滑落したら大変なので、紫外線対策は程々にして、慎重に歩くように心がける。 前剱くらいから晴れてはいるものの、ガスがでてきて、視界がイマイチになってきた。カニのたてばいでは前を歩く初心者?にひやひやとするけど、危ない個所は鎖がついているし、見た目は急峻だけど、登りやすく楽しいコースだ。

山頂は人がたくさんいて、写真撮影も順番待ちだ。ガスっていて視界が悪かったのが残念である。下りのカニのよこばいは、カノンステップという秘儀を伝授されていたのでちゃんと下れるか緊張したけど、言われたとおりに歩けば問題ないだろうと、腹をくくっていた。下山道はかなり渋滞している。カニのよこばいが近いのだろう・・。だが、渋滞を過ぎて、どれがカニのよこばいだかわからなかった。危険だと思う場所がなかったのである。きっとクライミングを教わっていたからなのだろう。あとは景色を楽しみながらのんびりと下る。

テン場に早く着いたのでアイゼントレでもしようかと言っていたのだが大粒の雨が降り、雷もなりだしたので中止した。出発が遅れ、渋滞に巻き込まれてたら、剱岳でずぶ濡れになっていたかもしれない。なんとも運が良い山行でした。      

剱岳INDEXへ戻る




Copyright(c) 2009- MERAPEAK-KOBE All Rights Reserved.