「県境尾根縦走」の下見山行 三室山&氷ノ山の報告   (○玉)



mariko

ちびサンボ

○玉

なおみ
■日 程 : 2010年3月20日(土)〜22日(月・祝)

■場 所 : 三室山&氷ノ山

■目 的 : 「県境尾根縦走」の下見山行

■参 加 : L○玉、mariko、なおみ、ちびサンボ



メラピークKOBEの創立20周年記念山行の一つとして積雪期に三室山から扇ノ山までの縦走が計画されています。このコースは積雪期でなければ到底歩くことは出来ません。その下見として少しだけ歩きました。温暖化の影響か、積雪が少なく根曲がり竹が立ち上がっており、本番山行は大変だろうと想像出来ました。また、計画の再検討もしなければならないとも思っています。




3月20日(土)

阪急夙川駅05:25〜三室高原(08:20〜40)〜三室山頂(10:10〜30)〜三室高原(11:40〜12:00)〜奈良尾(14:00〜30)〜氷ノ山東尾根避難小屋16:15


▲三室山頂にて

3名をピックアップして第2神明、播但道、中国道を乗り継ぎ山崎ICからR29、斉木口からR429を走り、千草で県道72号線を北上し、東河内口から3キロほどで三室高原に着いた。ここまで走行距離は約150kmだった。昔はガラス張りのロッジが数棟あったのだが、今は何も無い。今日は南岸低気圧が通るので南からの暖かい湿った空気が入るので気温が上がる予報である。また、黄砂の影響か視界はあまり良くない。林道終点に駐車し、軽装で出発した。

1週間前に下見に来た時は10センチほどの積雪があったが、今は融けて登山道を歩くことができた。先週は杉林の赤いテープを確認しながら雪道を登り、植林帯が終わる1200m付近では50センチはあっただろう。途中の小さな岩屋はボルダリングが出来そうでもーりんに開拓してもらいたい。

▲氷ノ山東尾根避難小屋


残雪がところどころに見られるようになり、頂上手前は根曲がり竹(スズ竹)になって来た。登山道があるから潜り抜けるようにして歩けるが、道が無ければ無理だろう。三室山頂(1358m)から霞んだ視程の先に氷ノ山、扇ノ山、仏ノ尾、中ノ丸などが見えるが、戸倉峠までの稜線には雪が全く見えなかった。これでは来年の県境尾根縦走は再検討をしなければならいないだろうと思った。

下山は約70分と早かって昼前に高原に降りた。今日の予定は三室高原でテント泊だったが、今夜は春の嵐が来るとの確実な予報になっているから雨に遭わない場所を求めて移動することにした。三室高原を下ってR429を戻り、斉木口からR29を戸倉峠の手前で右折し、大屋町へ下る。琴弾トンネルを通って奈良尾の菊屋さんの駐車場に移動した。今期営業を終了した氷ノ山国際スキー場の雪の無いゲレンデを登る。真上に見えるオオダニ、13年前に但馬と淡路の5名の仲間が遭難した場所だ。昨日のことのように思い出される。

植林帯を抜けて東尾根の避難小屋に着いた。ここで泊まるのは初めてだ。1、2階とも掃除をしてから夕食の用意、今夜はなおみシェフのキムチ鍋だ。3ラウンド目の鍋には途中で採取したフキノトウを加える。2年ぶりに味わうこの苦みは絶品だ。春の嵐は寝入り出した頃から訪れた。夜半まで強い風が吹き、激しい雨が降り続いていたようだ。



3月21日(日)

避難小屋07:10〜氷ノ山頂上(09:35〜10:10)〜氷ノ山越(11:05〜15)〜大平ノ頭避難小屋12:55



▲氷ノ山越えから赤倉山                 ▲氷ノ山頂上避難小屋
風雨は収まっているが、気温が下がって寒くなり、小雪がちらついている。1時間ほど歩いて一ノ谷頭の雪面を登る。表面がクラストしており、キックステップで登るが、途中でmarikoは夏用靴、なおみの靴は柔らかいのでアイゼンを装着する。頭手前は急登だ。越えると尾根が緩やかに広がっている。風雪が少し強くなって来た。千本杉から古千本を過ぎ、頂上手前ではスズ竹が立ち上がって行く手を阻んでいる。小屋の手前で氷ノ山越えから来たという10名ほどのパーティーに出会う。頂上小屋に入り、暫く休憩を取る。

頂上から氷ノ山越えへの下りは全員アイゼンを履く。コシキ岩のトラバースは凍結しているので慎重に歩いた。氷ノ山越えにはテントが6つも張られていた。岡山の高校生のグループで先生が5名ほど付いていた。県境尾根は赤倉の頭から西に向う。赤倉の頭近くはスズ竹が立ち上がっている。ここで県境尾根と別れるのだが、暫くスズ竹を漕いでここの縦走のしんどさを体験してもらった。無理すると捻挫などの怪我もしかねないので分回し道を歩く。この辺りは尾根が狭くなり、関宮側が切れ落ちているので注意して歩く。相変わらず小雪混じりの天気が続いている。

大平ノ頭避難小屋に13時前に着き、今夜はここで泊まることにした。避難小屋なら快適な夜を過ごせるのだが、この山行はヒマラヤ研究会の山行にもなっているからテント生活をしなければと設営にとりかかった。フライを張らなかったからか、湿雪が滲み込んでテントの内張りは濡れてしまった。ラジオが不調で天気図を作成することも出来なかったので夕食の時間はたっぷりとあった。

▲薮漕ぎ                         ▲朝のテント

▲氷ノ山をバックにテント跡地で                 ▲雄大な氷ノ山     .

3月22日(月)

大平ノ頭避難小屋07:30〜小代越え(08:20〜50)〜鉢伏高原09:20〜奈良尾10:30

▲鉢伏山に向って



風雪はすっかり収まり、冷え込んでいる。テントの内張りは霜が張り付いている。低気圧が去って移動性高気圧に被われ好い天気になった。氷ノ山の頂上が八木川源流を隔てて間近に見える。新雪が10センチほど積もり、トレースはすっかり消えているが、天気が好く視界があるので問題はない。

小代越え方面への斜面を下ったところでアイゼンを外す。この後でなおみが脚の不調を訴えたため、鉢伏山へ登るのを止めて高原に降りることにした。

奈良尾から車を回し、菊屋でおばさんにお茶をいただいた。菊屋さんには氷ノ山遭難の捜索では大変お世話になった。帰りは万灯湯の温泉に入る。昼飯もここのバイキング@980円を摂ったが、美味しく腹一杯になった。




▲朝焼け                          ▲新雪を踏んで

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

唐松岳報告 それなりに楽しめた2回目の
和気アルプス

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