2009 SW(シルバーウィーク) クライミングツアー 鳳来&御在所   (おー寒む)


○玉

おー寒む

■日 程 : 9月18日(金)〜21日(月) 愛知県・鳳来 

       : 9月22日(火) 三重県・御在所 

■目 的 : フリークライミング

■参加者 : L=おー寒む、○玉




- 鳳来フリークライミング -


17日夜、西宮と横浜から出発。翌朝6時15分頃、三河一ノ宮駅で合流し、○玉の車で飛ばして鳳来に入った。台風14号の接近が心配されたが、運良くそれてくれた。岩場やテント場では、多少風が強く吹く程度でクライミングには全く影響なかった。7月は、雨で散々だったが、今回はクライミングに最高の天気が続いた。○玉は、久々の5.11aを1本FL(フラッシュ)。課題であった5.10dもRP(レッドポイント)した。おー寒むは、練習不足で新しい成果をあげることができなかった。


18日(金)〔晴れ〕

8時半頃、鬼岩に到着。アップのためあんこ(5.10b)から取り付いたが、おー寒むが早くも上部でテンション。ボルトごとにセルフビレーを取ってレストしつつクイックドローを掛けて登る(これ以降、同じ登り方)。○玉は、いつも通り軽くRP。7月に来た時、雨で登れなかったおくりもの(5.10d)にトライ。おー寒むは、レストしつつ登る。常連さんから2ピン目を取るのが悪く5.11bくらいあると教わった。○玉は、3ピン目までプリクリップした状態で登り完登した。2撃目、おー寒むは前腕に力が入らず断念。○玉が回収に登った。腕がダメになる前に、○玉の目標であるタケちゃん(5.11b)に挑戦。○玉のRP達成を期しておー寒むがクイックドローを掛ける。しかし、かぶりの角度も半端でないためレストしつつ登っても7ピン目にクイックドローを掛けた時点で力尽き、8ピン目を残してフォール。○玉がRPを目指してトライ。核心の5ピン目を見事にクリアし6ピン目までノーテンション。しかし、6ピン目のガバでレストを取り損ねたせいか、7ピン目にクリップできずにフォール。二人とも性根果てて断念。6ピン目にロープが掛かった状態なので、○玉がセルフを取りつつクイックドローを回収した。最後に、かみなり(5.11a)に挑戦。4ピン目から5ピン目の間が核心と思われる。おー寒むから取り付くが核心で試行錯誤の末、自家製クイックドローのスリングを解いてあぶみにしてクイックドローとロープを掛ける。○玉も核心でテンション。


19日(土)〔晴れ〕

パラダイスロックと名付けられた岩場に行くことにした。○玉もはじめてである。テン場を7時頃に出発。ダムの奥へ車を走らせ、駐車が許されている治山水の岩場への入口にあるスペースに止めた。岡崎市鳳来教育林のキャンプ施設を通り過ぎ、堰堤からトポを頼りに一般道を上り詰めた。が、そこから先が分からない。沢のがれ場で○玉が赤ペンキマークを発見した。それを頼りに進むが、また道が途切れる。稜線を見上げると木の葉の合間から陽光にきらめく岩壁が見えた。おー寒むの背丈ほどあるシダを掻き分けて○玉が踏み跡を発見した。誰が何のためにつけたのか分からない踏み跡を辿って藪漕ぎを約半時間。続いて、なめ滝状の沢を登る。行き詰ったところで尾根に取り付いて登り詰めて岩場に着いた。しかし、そこは足場がない切り立った岩で、ボルトらしい金属1本も打たれていなかった。ニューエリア発見?今来た道を戻らなければならないのかと思うと喜べる気分にもなれなかった。汗だく、樹林の埃とシダの胞子にまみれてルートを見失った沢に戻る。今度は、おー寒むが沢から左の尾根に上がり、それらしい踏み跡を発見した。諦めることなく登り詰めてまた岩場を発見。今度は、ボルトが打たれていた。早速、100岩場のトポを見比べるが、岩場の課題とトポが一致しない。岩は、ハイカラ岩ほどでもないがきのこの笠のようにかぶっている。これまでかと半ば諦めつつも、まだ道が続くので、ここまで来たならと登ること約10分。樹林の合間が空の青さと明らかに異なり白い。期待しつつ登り詰めるとそこはパラダイスだった。12時前。
ジャストミート(5.10b)。おー寒むは、OS(オンサイト)、○玉は、FL。続いて、シャムロック(5.11a)。おー寒むは、とりあえず登ってクイックドローを掛ける。が6ピン目を見落とし掛け忘れた。○玉は、シャム(タイ)の名に刺激されたか見事にFL。関西人なのでがんばれ!タイガース(5.10d)は登っておくべきか。二人とも空振り。タイガースを登っている時、二人パーティがやってきた。どうやって来たのか尋ねると、目印として木に白いテープが巻かれておりケルンも積んであったとのこと。気を持ち直して、ダイヤモンドヘッド(5.11b)。ボルトの数がトポと違っている。2ピン目と3ピン目が離れているので要注意。○玉から挑戦。直ぐ左のルートのボルトを借用して3ピン目を取った。が。右に戻れず大いに苦労した。


20日(日)〔晴れ〕

本日は、がんこ岩を登る。売店前の駐車スペースを確保するため、5時過ぎにテン場を出発した。その日は、7時前に満車になったらしい。アップのため、名称不明の5.9。続いて、かんたん(5.10a)。二人ともRP。○玉の課題であるタップダンサー(5.10d)に挑戦。1ピン目にプリクリップしておー寒むから。とりあえずクイックドローを掛ける。○玉は初RP。この後、冷たい男(やつ)(5.11a)どすこい(5.11a)ユカ(5.11a)を続けて登るが成果があげられない。すべて次回の課題となった。ユカは、2ピン目が遠いので要注意。かんたんを登り直してクイックドローを掛け、2ピン目にプリクリップした。この日は、14時前に切り上げ温泉に入って昨日の汚れと疲れを流しビールを補充した。


21日(月)〔晴れのち曇り〕

再びパラダイスロック。今度は迷うことなく到着。疲れが出たのか、ジャストミート(5.10b)、おー寒むテンション、○玉はRP。シャムロック(5.11a)、を○玉が先に登ってクイックドローを掛ける。おー寒むは、RPならず。続いて、がんばれ!タイガース(5.10d)、おー寒むが先に登ってクイックドローを掛けたが、○玉もRPならず。おー寒むは、再トライしてもテンション。どうしても5ピン目のポケットを取るところでテンションがかかってしまう。この後、降りながらトータスロード(5.11b)にクイックドローを掛けた。○玉から挑戦したが、岩が悪い。ポケットの中に砂が溜まっているだけでなく脆くてはがれそう。おー寒むは、トータスロードの後、がんばれ!タイガースに3度目の挑戦を挑んだが、同じところでテンション。花鳥山水(5.11b)は、感じの良いルート(100岩場では2つ星)。しかし、岩に細かい亀裂が無数に入っている。この辺りは左右の壁に比べ足場に落石が多い。最後に、○玉がポケット・ア・ゴー・ゴー(5.11c)に挑戦。最後のボルトにクイックドローを掛けられず断念。捨てビナでロワーダウン。

          目いっぱい登った鳳来岩                        ○玉

今年3回目の鳳来岩。台風の影響もなく、予定通り4日間登った。鬼岩では「おくりもの」がフラッシュもどきで登れた。タケちゃんはパワーが要るが、7ピンが取れずにフォール。なかなかRP出来ない。パラダイスロックでは「シャムロック」、久し振りのイレブンAをフラッシュ出来た。「がんばれ!タイガース」はRPを狙ったが、あと5cm届かない。次回は「花鳥山水」と「ポケット・ア・ゴー・ゴー」をRPしたいものだ。ガンコ岩ではやっと「タップダンサー」がRP出来たが、イレブンAはまたまたテンションしてしまった。成果は微々たるものだが、課題は溜まる一方だ。
おー寒む君はマスターで取り付くという精神は立派だと思うが、気楽にRPを目指して欲しい。いつもおー寒む君にヌンチャクを掛けて貰っているので、久し振りにマスターで取り付くと慌ててしまうことがある。私にも少しはヌンチャク掛けをさせてください。
雨でクライミングはしなかったが、昨年の集中豪雨で被災して御在所の山を見た。北谷沢にはその爪痕が残り、山が一変していた。幸い、藤内壁の岩場は大丈夫のようだが、この惨状を目の当たりにすると登攀意欲が萎んでしまうほどである。





- 御在所・藤内壁 -


▲賽の河原と化した登山道

21日、三河・鳳来でのクライミングを終えて御在所に向かった。大型連休で東名高速は渋滞しており、その夜は赤塚PA(高速に入って最初のPA)で泊まることにした。翌日3時に起床。眠気覚ましににコーヒーを飲んで直ちに出発した。渋滞もなく5時前に四日市JCTを降りることができた。R477(鈴鹿スカイライン)は、去年と今年の4月の大雨で封鎖になっている。車はトンネルまで入ることができるので、蒼滝の上流にある橋の駐車スペースまで入った。途中、路面が濡れているので夜間に雨が降ったようだ。○玉と相談した結果、登攀は止めて下見だけ行うことにした。明るくなり始めたころに車を降りた。

 橋とトンネルの間にあるチェーンで封鎖された道から登山道に入いる。大きな堰堤の上流は見るも無残な災害跡が広がっていた。この堰堤が下流の町を救ったようだ。川岸は、両側とも大きくえぐられ、巨石が至るところに転がっていた。土砂を盛って均された道が川の中を続く。その先には日向小屋があったところだろうか。今は、工事車両が数台止められていた。川の中に造られた道を、途中に架けられた橋を渡りつつ、しばらく歩いた。左岸から昔の山道に上がる。しかし、数分と歩かないうちに土砂で造成された道を歩く。半時間ほどで再建中の藤内小屋に到着した。小屋も一部が被災したそうだが、周辺は土石流で流されたようだ。かってあった木立や池もボルダーができた巨石もほとんど流されてしまった。小屋の主と奥さんに挨拶し先を進んだ。白黒の花崗岩に赤いペンキマークが転々と続いている。至るところに積み上げられたケルンは、まさに犀の河原を思わせる寂しい情景だった。上流に進むにつれ、崩壊した山腹や谷が左右に見られた。あそこからこれらの岩が落ちてきたのだろうか。左岸に兎の耳岩が現れた。この岩は無事だったが、その麓にかっての登山道はない。

       ▲崩壊の跡            ▲前尾根の取り付き      ▲小屋の横のボルダー
しばらくして登山道に入った。やがてクライマー以外入山禁止と書かれた大きな看板に出くわした。そこから踏み跡を辿って左の谷を渡った。テスト岩は無事だった。前尾根の取り付きを確認して引き返した。帰りは、クライマー、単独、パーティや家族連れのハイカーに出会った。こんな状態になっても、ハイカーから裏道は愛し続けられているのだ。再び樹林に囲まれた裏道に戻るには何十年かかるのだろうか。小屋でジュースを飲んで一息着いて下山した。


メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

天空のクライミング・北岳バットレス! 中央アルプス縦走 

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