天空のクライミング・北岳バットレス!   (もーりん)


○玉

皆空

S水

もーりん

mariko

塩ちゃん

I上

■ 日 程 :   2009年8月27日(木)夜〜8月30日(日)

■ 山 域 :  北岳バットレス・第4尾根

■ 目 的 :  アルパイン・クライミング

■ 参加者 :  L=mariko(食料)、 SL=○玉、塩ちゃん(気象)、皆空(装備)、 I上(医療)、S水(会計)、もーりん(記録)

■ 行動記録 :

27日
20:00西宮発 〜

28日
03:00頃 芦安村・無料休憩所着(仮眠) 〜 06:00起床 〜 07:10無料休憩所発 〜(タクシー)〜 7:50広河原着

08:10広河原発 〜 10:50白根御池小屋・テン場着 11:40白根御池小屋発(取付き偵察) 〜 二俣 〜大樺沢 〜バットレス沢 〜 B沢 〜 13:35下部岩壁(bガリーの大滝)・取付き着 〜 15:30白根御池小屋・テン場着 テント泊

29日
02:00起床 〜 02:50白根御池小屋・テン場発 〜 04:50下部岩壁(bガリーの大滝)・取付き着 〜 05:10「I上-S水パーティー」登攀開始 05:28「○玉-塩ちゃん-皆空パーティー登攀開始 05:45「mariko-もーりん」パーティー登攀開始 〜 バットレス台尾根 〜 11:35終了点(mariko-もーりんパーティー) 〜 12:25北岳山頂 〜 肩の小屋 〜 草すべり 〜 14:38根御池小屋・テン場着

30日
04:00起床 〜 05:40白根御池小屋 〜 07:40広河原 〜(タクシー)〜 08:20芦安村(08:35入浴) 〜 9:30芦安出発 〜 10:00JR塩崎 〜 18:30西宮着


〜 メラピークKOBE 北岳バットレスへの道 〜 

↑クリック

北岳バットレスを登るにあたって、メラピークKOBEでは数ヶ月間のトレーニングをして臨みました。そのトレーニングの様子をこちらのページで紹介しています(b^ー°)





冷気を伴った白い気体が一瞬でボクを包み込むっ!ほげっ! ガスの合間に見える眼下の沢は遥かに、遥かに、遥かにぃ〜遠い。 す・・・凄まじい高度感! 雲の峰を登ってる?そんな錯覚さえして来るのですっ!

・・・ここは北岳バットレス。標高3000mへの大岩壁っ!




▲広河原から見る北岳(3,193m)


8月27日(木)の20時に西宮を出発。塩ちゃんのボンゴで6人乗って山梨県の芦安村へ!夜中の3時の到着で、期間限定の無料休憩所で3時間の仮眠です。

そうです!なんだかんだとありましたが、やってきました北岳バットレス!ココはその出発地点となるんだねー!

○玉師匠、marikoお姉ェ〜さま、マドンナのS水さん、パートタイム・ファーマー塩ちゃん、ヒマラヤン・サミッター皆空さん、と後で合流予定の新成人のI上クンと、へっぽこオヤジボルダラーのもーりんの7人は高度差にして600m、下部岸壁帯2ピッチとメインルートの4尾根7ピッチを登り、北岳(3193m)の山頂を目指すのですっ!

8月28日(金)朝7時過ぎ、乗り合いタクシーで広河原へ。ココへは一般車両が通行禁止。

▲御池小屋まで3時間

そして広河原からは20数kgのザックを担ぎ、登攀拠点となる白根御池小屋のテント場へ向かっちゃおー!
森の中、森の中、森の中、あー、この辺りは六甲山とあまり代わり映えしないような・・・ いえいえ、でも気温は標高があるぶん、だんぜん低いのです!

▲御池小屋に到着


涼しくって気持ちいいよー!灼熱の関西とは大違いさー(^O^)/

3時間のアプローチ。しんど〜い・・・で、御池小屋の前のテン場にテントを設営。明日のバットレス登攀のベースキャンプができましたー!わーい\(^o^)/

さてさて、明日のための鋭気を養い今日はキャンプでゆっくり静養・・・え?ではなくて偵察へ行くんですって?バットレスの取付きまでぇ?
うむむ、アタックザックだけ背負って、ずいぶん軽量化されたものの取付きまではさらに2時間の行程、まだ30分と休んでいないのに〜(>_<)



▲雪渓の残る8月下旬の大樺沢
てくてくてくてく・・・大樺沢を登れば、そこには・・・ 「雪ーっ!」

まだまだ、かなりの量の雪渓が残っていましたよー!おおっ! 「雪だ雪だぁっ!」

へっぽこオヤジボルダラーのもーりんは雪渓なんて見るのは初めて・・・どころか、登山らしい登山なんてのはただの1度もやったことの無い実に不真面目な山岳会員なのであります。

そのへっぽこオヤジが初めて登るアルプスが北岳。富士山の次に高い山を一般登山道を大きく外れ、初級ルートとはいえ、バットレス第4尾根からその山頂を狙おうなんて・・・(^^ゞ

なぁーに、へっぽこといえど、曲がりなりにもボルダラーでござんす。アルパインクライミングなんてボルダリングの難易度に比べたらユルユルの甘々、見事登って見せましょうバットレス。と、余裕をかましていたら・・・

ガラッ!   え?

ガララッ!!   うああ!

ガ、ガレ場だよ!バットレス沢からB沢へ入るとそこは落石で砕けた岩の巣窟!一足ごとに足元の瓦礫がガラガラ崩れ落ちる。しかもかなりの急斜面。

▲ガラガラの取付き付近


こ、怖ええーーー(>_<) なんだなんだなんだーー!下部岸壁帯の取付きがこんなに恐ろしい場所とは知らんかったー(~_~;)

ひとつ足を滑らせたら一気に沢をすべり落ちてしまうじゃん!ヤバイヤバイ!特に取付き付近はおっかない・・・II級のルンゼをザイル無しで登ると・・・ 残置スリング。

ほう!ココがバットレス下部岸壁のうちで、一番右に位置する「bガリーの大滝」のスタート地点かぁ!まずはココを登り、「第4尾根」の取付きまでを緩傾斜帯を歩くのですね!

ふむふむ、最初はやさしいクラックの登攀から。アップ代わりにちょうどいいみたい。 取付き確認終了。さあ、テントへ帰りましょう!と下り始めたら・・・

ガラガラガラ・・・ く、下りのガレ場はさらにヤバイ!おっかなびっくり、ソロリソロリと元来た道へ。

ガラリ・・・ 「あ!ラクっ!」
ガララ・・・「ごめーん!またラク!」

一足ごとに小さな岩がガラガラと落ちて・・・(>_<)
バットレス沢とC沢を分ける尾根上に踏み跡を見つけ、そこを通ることにしたものの、そこも決して良いアプローチとは言えなかったよー。
怖い怖い。明日は真っ暗なうちにヘッドランプの明かりを頼りにココを通らなければならんのだよねー。大丈夫かなぁ(´□`。)

ああ、それにしても疲れたよー。取付きの偵察だけでこんなに消耗するなんて(´・ω・`)
なるほど、ボルダーやフリーではありえないスケールのデカさがそこにあるような気がしてきた。

▲I上クンの差入れの
  ビールでカンパイ!

テントへの帰り道、I上クンが姿を見せた。後から合流予定だったピチピチの20歳、メラの最年少会員。
でもでも、年間150日(!)、山に入るという信じられない山男なんですよー、この子は! 食料など一人で30kg以上を荷上げしてくれた。その中には、なんとビールまで!うーん、なんていい子なんだ〜〜〜(^O^)/

テン場へ戻ったら何はさておきカンパーイ!よーし、明日はガンバルゾーと一度は挫けた鋭気が沸いてくるようだなぁー!

ところが16時のラジオの気象通報を聴いて天気図をつけたmarikoお姉ェ〜さまの一言。

「明日は昼くらいからお天気崩れるかも・・・」

ええっ?そうなの?家を出る前に見た天気予報より天気の崩れが1日早くなってるけど・・・オマケに日本の近海、しかも北岳から、そう遠くない太平洋上に台風発生って?

ココまで来てバットレスに黄信号かも!とにかく明日は早め早めの行動。昼までに山頂へ出て、帰りは雨の下山となるかも・・・

19時、明日の好天を祈りつつ早めの就寝です。 「おやすみなさーい!」



そして翌29日(土)・・・

▲ヘッドランプを付けて
 取付きへ向かいます

午前2時起床!シュラフをかたずけるよりも先にまず湯を沸かすー! お茶と雑炊、ひええー、戦場のような朝のテント! marikoお姉ェ〜さまも、S水さんもすごく手際がいい! もーりんひとり”ハト豆”状態であたふた・・・(~ヘ~;)
そして、○玉ししょー達のテントからオジジ組がやって来て、掻き込むように朝食ー!

トイレを済ませー、アタックザックを背負ってー、午前2時50分。真っ暗な中をいざバットレスへ!ヘッドランプを点けて昨日、偵察しておいた取付きまでのアプローチへ!

先頭はI上君とS水さん。本日最初に登るパーティー。 続いて○玉ししょー、塩ちゃん、皆空さんの3人パーティーが登り、最後にmarikoお姉ェ〜さまともーりんが登る。

暗闇の中、雪渓の下を流れる水の音がします。あれ?でも、なんかやたらと雪渓の近くを歩いているような? ・・・と、思ったら案の定、先頭のI上君たち、バットレス沢の入口を見落としてD沢まで行ってしまう。少し上のほうを歩いていたら、でっかい目印のボルダーを見落とさなかったろうに!でも、すぐに気付いて引き返してきたのはさすがです。

○玉ししょーがスグにC沢へみんなを誘導。バットレス沢と分ける尾根へ出れば、そこには昨日の偵察の時に見つけた踏み後。 ほっ!ひと安心。さすが師匠っ! たいしたタイムロスにはならなかったよ。

あの、嫌な嫌なガレ場を登り、取付きまでやって来たところで、絶妙なタイミングで夜が明けて行くのですー。 今のところ天気はまずまず!朝日が顔を出した。よーし!雨になる前に頂上へ抜けるぞぉー!



5時10分、I上-S水パーティー 登攀開始っ!ガンバレー若者たち〜ヾ(^▽^)ノ
5時28分、○玉ししょー-塩ちゃん-皆空パーティー 登攀開始っ!ししょーカッコイイっヾ(^▽^)ノ
5時45分、marikoお姉ェ〜さま-もーりんパーティー 登攀開始っ!

▲さぁ!登攀開始!I上クンが
 先陣を切って取付きます(^O^)/

さあ、行くよ、まずは下部岸壁帯。

1ピッチ目はもーりんがリード。III級のクラック。
2ピッチ目はツルベでお姉ェ〜さま。III級のスラブ。

ともに問題は無し、好調なスタートを切った。


・・・かに思えた。

   ・・・んだけど、4尾根までの緩傾斜帯で大いに迷うー!上がって下がって、あっち行ってこっち行って・・・

marikoお姉ェーーー!以前に登ってんでしょー!どっちだよーヽ(`Д´)ノ
分かんないんなら、早く○玉ししょーに無線で訊いてよー!

・・・と、そこで何やら草で隠れて見落としていた踏み跡を発見!よかった、こっちだ、こっちだ。

Cガリーを横切ったら赤ペンキで大きく「4」の文字。ボルトと残置スリングを発見。でもでも、ここは取付きでは無かった!紛らわしい!

そこから少し登ってところが北岳バットレスのメインルート第4尾根の取付きでしたー。

▲4尾根取付き「コーナークラック」

塩ちゃん&皆空さん発見!○玉ししょーが登ってる。スタートのコーナークラックがちょっと難しいとかで皆空さん、A0(ヌンチャクを掴んで)で登っちゃった。

あー、遠くに富士山が見える。まだまだ天気は大丈夫そう。しばらく待って、やっとボクらの番です。さあ、ココからが本気のバットレスっ!

出だしのクラックの部分だけV-のグレードらしいんだけど、ボルダラーには余裕、余裕・・・っていうか、そろばんグレードでせいぜい7〜8級くらいのもんじゃなかろうか?

あっさりクリア(←そりゃ、7、8級だから)するともう、その後はII級、III級のさらに簡単なクライミング。お姉ェ〜さまとツルベで登る。先行する○玉ししょーのパーティーに追いついては休憩、休息しては追いつくの繰り返し・・・やっぱ3人パーティーは時間がかかるよね。

ボクらのすぐ後には同じ兵庫県の東灘の山岳会が登ってきてるんだけど、すぐに追いつかれてしまった。4尾根はいつもたくさんのパーティーで渋滞するらしいんだけど、この日はそのほかはガイドに導かれたパーティーが1パーティーあっただけ。

○玉ししょー、クライミング初心者の皆空さんを何とか早く登らせようと細かなアドバイス。うーん、的確です。皆空さんも、けっこう、いいペースで登り始めてる。塩ちゃんも快調なクライミング。

I上-S水の”若者パーティー”は最初のうち、チラッと見えていたけど、すぐに視界から消えちゃったー。飛ばしてるなぁー、疲れを知らない若さがウラヤマシイ!

▲核心の3mの垂壁を登る○玉

さてさて、後続の”昔の若者パーティー”2組は白い岩のクラックからリッジへ。 おおっ!こりゃ、左右が切れ落ちて、なかなかの高度感!夜中に登ってきた雪渓が足元に小さくなってますねー。

で、次が核心と言われる3mの垂壁(V級)・・・なんだけど、お姉ェ〜さまはツルツルで足場が無いなんて言ってたんだけど・・・
北山公園をホームとするボルダラーにしてみればあっちもこっちもスタンスだらけ〜。これが核心?・・・やはり4尾根は初心者のルートなのかな、クライミング的にはあまり楽しめないのかも。

・・・だけどだけど、なんか爽快です。登れど、登れどたどり着けない山のスケール。小さな岩の結晶にあーだこーだ言ってる普段の自分が小っちゃく思えてきたよ。

▲マッチ箱を懸垂で
 下降するmariko 

ボルダリングやゲレンデでのフリーが短距離走なら、アルパインはマラソンです。スピードこそ劣るものの、いろんな要素が幅広く散りばめられていて、あれや、これや、色ぉ〜んな総合力での勝負です。

日本で2番目に高い山。その頂上直下の高低差600mにも及ぶ大岩壁。何度も引き上げるロープの重いこと、重いこと・・・

マッチ箱からの懸垂下降は、なんとも古いハーケンとRCCボルトぉー\(◎o◎)/!
だ、大丈夫なんかな、こんなのにぶら下がって懸垂なんて・・・

相変わらず、先行のししょーたちはスローペース(・・・では、無いです!3人パーティーとしては早い!)。後からは東灘の方達が追い上げてくる。支点が空かないので、途中まで登って一度ピッチを切っちゃおー!そこからなら一気に枯れ木のテラスまでロープが届くらしいから・・・。

▲ガスが上がってきて視界を閉ざす 

マッチ箱から上を登り始めると急にガスが沸いてくる。白い気体の塊が山肌を駆け上るっ!ひんやり冷たい空気がやってきたよー。足元の雪渓は白く霞んで更に高度感を演出してくれる。

一瞬で真っ白な世界になったぁ!

おおお!なんて世界だぁ!

雲だぁ!雲の中を登っているよう・・・ビレイしてくれているお姉ェ〜さまとの間にさえガスが割り込んで、突然今まで感じなかった孤独感がやってきたよぉー。

す、すごい!アルパインクライミングってこんな感覚にしてくれるんだぁ!
おおおーーー!いいじゃん!いいじゃん!アルパイン!

空だぁ!空にいる!、天空のクライミング!背筋がゾクゾクして泣けてきたよ〜大感動ぉーーー

枯れ木のテラス。支点はししょー達のパーティーが使っているので、師匠に教えてもらってスリングを岩に巻いてフォローの支点を作った。・・・んだけど、この体勢でロープを巻き上げ、フォローするのが重労働。足元にあるロープを操作することになるので全身の力が使えないよぉ〜。手の力だけ引く。お、重っ(>_<)

何ピッチも登ってきた後なんでバテバテの身体で曳くロープの重さったら・・・ marikoお姉ェ〜さまっ!頼むからゆっくり登ってきてー!
・・・うわーーん!「ザイルアーーップ」って言われたぁー(´□`。)

▲若者パーティーに遅れること2時間。
 終了点の”もと”ワカモノ5人(ToT)/~~~

そして最終ピッチ・・・ 出た!終了点っ!あーしんど!アルパインってしんどいっ!
ふらふらになりながらの到着です。時刻は11時35分。 4尾根登攀に5時間50分かかってしまった。

marikoお姉ェ〜さまとガッチリ握手! やりましたー。北岳バットレス、5月からのトレーニング成果が実を結んだよー\(^o^)/

そしてヘロヘロになった足を引きずって、踏み跡を山頂へ。5人が5人とも足取りが重っ! 頂上までの道は天然のお花畑!バットレスを登った者だけが見ることができるお花畑!ガスの中に見えるそれって、天国の花園って感じだよー。 8月下旬だけど、まだまだたくさんの高山植物がキレイ・・・

頂上付近の一般登山道には1番手で登ったI上君とS水さん!2時間も待ってたんだって!早すぎるよワカモノ達っ! S水さんはボクたちがハーネスをはずして登ってきたのに怒ってるーq(o`・з´・)p
みんなでバットレスを登りましたーって感じで記念撮影がしたくて、ずっとハーネスを付けたまま待っていたんだって!


▲メラピークKOBEの7人、北岳山頂にて
だってもう、ハーネスはザックの中だよー。 で、せめてヘルメットを付けて記念撮影。標高3193m、北岳山頂に到着です。

残念ながら、曇っていて周りの展望はきかなかったけど、この曇り空と白いガスが最高の高度感を演出してくれたので許してあげよう! さあ、まだ道のりは半分。これから下山です。

肩の小屋を通り、草すべりから下山して、小雨の降る中、御池小屋に午後3時前に到着。 テントを出てから12時間の行動でした! 一杯800円の生ビールでかんばーい\(^o^)/

・・・そんなこんなで、ボクらの夏が終わりました。ボクはクライミングの難易度より、その高度感にすっかりノックアウトされたって感じ! 高さが気持ちいい!高さが果てしない!

メラのみなさんお疲れ様でしたー。ほんとうに素晴らしい夏をありがとうっ!∩^ω^∩




▲御池小屋の生ビールで
 反省会なのです。(^^♪
ビール片手に反省会っヾ(=^▽^=)ノ


I上 : ミスはなかった。ロープ伸ばせそうなところ(マッチ箱降りた所)で伸ばせなかったのが反省。もう少していねいにランニングをとった方がいいのかなとも思った。

S水 : 大反省は、4尾根の最初のところ(他のパーティはロープなしで行った場所)で、自分に近い方のロープを確保器にセットしてしまった。すぐに気づいたが、他の場所だったら危険だった。5ピッチ目の核心部で、AOせずに自力でがんばったことは、自分をほめたい。I上くんはすべての動作がとにかく早いので(それでも今日は遅かったらしいが)、こういうスピードがあれば早いピッチで長いルートも行けるんだなと思った。バットレスに参加できて本当によかったです。

○玉 : オジングループ、がんばりました。よくやったと思う。塩ちゃんさんはクライミング経験があるが、皆空さんはマナスル後の練習となった。今日も何回か言ったが、自分が登ったらそれでホッとしてしまう所があるから、次の準備をパッとする習慣をつけてください。塩ちゃんさんも体調を見ながら、また岩登りに行きましょう。

塩ちゃん : 昨日、取り付きまでの下見に行ったので、体調もだいたいわかり、リズムがつかめた。正直寝不足だったが、へこたれずについていけたかな。リードの○玉さんの迷惑にならないように、ビレイの行動を率先してすばやく行い、○玉さんの負担を軽くすることを今日の目標にしていました。また皆空さんには、アルパインは初めてなので、仕方がないけれど、待ちの時点でビレヤーのロープをキンクしない様さばくなどの作業が同伴フォローの仕事としてあるということを、自分が知っている範囲でお伝えしました。

皆空 : 今日は反省はやめます。うれしかったことを。メラに入ってすぐなのに、皆さんが長年あたためてこられた北岳バットレス(しかも延期の日程)に参加できて、自分は運がいい。感謝。マナスル後、トレもできていないが、みんなよく辛抱してくれた。そんなメラに入れて本当にうれしい。

mariko : いろいろ心配していた。自分の体調のこと、塩ちゃんさんの体調。今日は、そこそこの時間でトラブルもなく帰ってこれ、よかった。もーりんさんは7月末の時点では、つるべは無理だったかもしれない。あれから練習した成果で、できてよかった。S水さんも、本番行けないとしてもトレーニングだけは参加してねと言ってきた結果、こうして参加できてよかった。アルパインは、体力的に大変でリスクも大きいけど、私は好きなので、メラの中で取り組む人が増えていって欲しい。

もーりん : 去年の雪彦以来の本ちゃん。北岳はスケールが違いました。初のリードで、あれだけロープをひきあげることが大変なのかと実感した。○玉さんはすごい。フリーでは考えられない、3,000メートル峰は本当にケタ外れでスケールが違った。取り付きまでのガラガラ道も怖くて、下部の1ピッチ目に取り付いた瞬間からは「あ、いつものや」と思ったけれど。北岳3,000メートル、アルパインあなどりがたし。本当にいい経験させてもらったと思います。


メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

台高 堂倉谷 沢登り 2009 SW(シルバーウィーク)
クライミングツアー 鳳来&御在所

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