チャゲ


ドラ猫メリー


mariko


Y村(明昭)


大峰:奥駆け縦走 修験の道5日間   (チャゲ)


■日 時:2009年5月2日(土)〜6日(水)

■山 域:大峰山脈

■目 的:縦走

■参加者:L=チャゲ、ドラ猫メリー、mariko、Y村(明昭)

■行 程:

5/2(土)晴れ 近鉄阿倍野橋8:20 下市口駅09:33 西口登山口10:50 稜線11:10〜11:40 弥山13:45 八経ヶ岳14:20 テント場(舟ノタワから少し歩いた所)16:30 就寝19:00   《5時間20分》

5/3(日)晴れ 起床3:50 出発5:10 (楊子ヶ宿5:50) 休憩6:00 釈迦岳8:25 深山宿(水補給)9:20〜9:50 石楠花岳11:00  地蔵岳12:09 涅槃岳14:00 持経小屋(水を補給)15:30 テント場(千年杉前)16:30 就寝17:30 《10時間20分》

5/4(月)曇り時々晴れ 起床4:00 出発5:20 (平治宿6:00) 転法輪岳6:30 行者岳8:00 行仙宿8:55 笠捨山10:30 地蔵岳11:45 水場(5分下って水補給)13:10〜13:55 テント場(21世紀の森分岐手前20分)15:20  《10時間》

5/5(火)雨 起床5:00 出発7:00 林道合流点8:00 玉置神社(水補給)10:10〜10:50 大森山14:00 テント場(篠尾辻手前1分)15:00 就寝19:00 《8時間》

5/6(水)雨 起床4:30 出発5:30 五大尊岳6:30 展望台7:30 七越峰8:30 熊野本宮9:30 湯ノ峰温泉(入浴&昼食&反省会)10:10〜12:40 紀伊田辺14:30 特急くろしお15:04 《4時間》






▲弥山への奥駆け道
2日
                   
近鉄電車にて下市口、予約していたタクシーで弥山西口トンネル前登山口。今日はよい天気で道路にも車が所狭しと停めてある。登山口から急登となる。

今日のテン場は水がないので荷が重い。大汗をかいて稜線、奥駆け道に合流した所で昼食とする。ここでmarikoおにぎりを転がし木屑だらけに…弥山に向かうと残雪も見受けられる。

先日弥山小屋に電話を入れるとまだ10pは有るといわれたが、ここのところの好天でずいぶん溶けている。弥山小屋のトイレは綺麗になっていた。近畿最高峰の八経ヶ岳への登山道には残雪が出てきたが溶けるのももうすぐだろう。ここら辺は立ち枯れも多い。

八経ヶ岳山頂で、釈迦までピストンした人に、この先登山道が崩落しているとアドバイスをもらう。明星ヶ岳を越えてしばらく行くと確かに崩落していた。倒木の下は谷底に落ち込んでいる。ロープを出そうかと先頭のドラ猫メリーに聞くと、何とかいけるとの事。後ろ向きになり倒木や、頭上の石角をつかんで慎重に通過。

五鈷峰を超えるとテント適地が見つかるも、まだ早いので通過(後で地図を見ると仙宿跡らしい)地図では舟ノタワあたりがテント適地になっているが、バイケイ草が一杯あり余り良い所が見当たらない。若い2人組がテントを張ってる近くで、少し傾斜しているが何とか張ることが出来た。この時チャゲが地図を落としたのに気付く。少しバックして探してみるがない。計画書が入ってるので気になるが…反省!(後ほど拾ったといって代表のところに送ってくれた女性がいたので助かった)夜は満点の星空だった。


▲高御位のグループと出会う

3日

今日もよい天候に恵まれる。楊枝ノ宿前にはザックが一つ置いてある。仏生が岳の樹林帯を越え、ちょろちょろ出ている「鳥の水」に着くが今日はロングコースだし、釈迦が岳を越すまでは水を補充せず軽い荷で歩く。

孔雀岳を巻くと見晴らしのいいところに出るも下は少しガスっているのでそのまま通過、あとで地図を見ると、ここが大峰屈指の風景といわれる孔雀覗きだった。残念!

岩稜帯を超えると釈迦像の立つ釈迦岳山頂に立つ。ここから下って深仙小屋だ。ここで岩から滴り落ちている水を補給し権頂堂で修行僧?なのか若手の人がお経を上げ始める。彼いわく、地蔵と涅槃の登りは厳しいよとアドバイスをもらう。

石楠花岳は木は有るものの花が咲いていない。覚悟して上った地蔵岳はたいした登りではなかったが、下り岩稜帯は注意を要する箇所だった。ここからどんどん下り、下った以上の登り返しの涅槃岳は、結構しんどいところだった。特にチャゲは体が重かった。そしてここから時経の宿まで長く続く下りは足ががくがくになった。時経の宿は今日は超満員との事、小屋泊まりを考えていたが…水を補給して千年杉ノ前でテン泊となる。テントでY村から風邪薬をもらう。


4日

今日は曇りで歩きやすい。昨日の足の疲れも癒えぬまま歩き始めると、先方から見慣れた顔が…高御位の砂川さんたち12名。持経の宿で泊まれなかったのでこの先の平治ノ宿まで行ったとの事。今日は前鬼までとの事である。山中で顔見知りに会うことは嬉しいものである。

ここからの道標表示はまちまちで道標への不信感につながる。きちっとすべきだろう!笠捨山を越え、葛川辻の分岐を右に、槍ヶ岳を登り改めて地図を見直すと、時間が掛かりすぎることに気付く。しまった水がない!一瞬どうしようかと思ったが、前後して歩いていた2人ずれが、21世紀の森に行けば水は有ると教えてくれる。ここに行くには大分下りねばならない。まー何とかなるかと安堵する。

地蔵岳山頂からのくだりの標識がこれまた解かりずらい、迂回路通行禁止とあり、鎖でとうせんぼになってる。後続のご夫婦も行けないんですかと、山頂からの切り立った崖を下り始める。鎖で仕切ったところの先に道があるよとご夫婦が教えてくれる。その様子をmarikoが先ほど引き返したところまで見に行く。鎖をくぐれば同じところに出た。なんともわかり難い表示だ!地蔵岳を下るとすぐに水場5分の立て札があり、女性陣が水を補充しに降りる。枯れ葉交じりの汚れた水だが、満杯にして出発。これでどこでもテントが張れるので一安心。ここからテントを張る適当な場所がない。やっと樹林の中に張れるところを見つけた。



▲石楠花の群生
5日

今日は昨夜からの雨、雨具やスッパッツを着け出発。21世紀の森分岐まで20分だった。

林道に何回か合流し玉置山を目指す。ここまでくるとなんだか六甲山のような錯覚を起こす。なかなか着かない、途中タラの芽をドラ猫メリーさんが見つけゲットし夜食の野菜を追加!

玉置山展望台を過ぎるとこの辺から石楠花が少し咲いている。白い石楠花は一段と綺麗だ。 カツエ坂をあえぎながら登ると石楠花の群生だ!

玉置神社ではお茶が用意してある。水も満杯にして、休憩してるとめはり寿司を2個食べてくださいと出来たてをいただき美味しかったーお心付けを投入して帰りにはお神酒まで戴きました。雨でぬれた体には一段と暖かく感じられました。

林道の交わる本宮辻を抜け、大森山辺りからの下りはぬるぬると滑り気の抜けない道の連続でした。足も疲れ体も濡れてきてるので皆さん結構疲れてる様子が伺え、適当な樹林の中でテント設営した。テントの中では濡れたズボンや靴下を乾かすのに忙しい。幸いガスは余分に持って来てるので体の濡れはあ る程度解消でき安眠出来た。


6日

今朝は雨もやんでいる。しかし空模様はまだまだおかしい。そのうちまた雨が降り出してきて湿った雨具を取り出すことに…七越峰辺りからぜんまいを採取しながら歩く。七越峰にはアスレチック遊具、トイレ等もありテントも何処でも張れそう。車で簡単に上がってこれるところで、熊に注意の看板があるのには驚いた。こんな低くて俗化したところでも出るのだろうか?

熊野川はダム放流中で水も多く、備崎橋を渡る。予定より早く熊野本宮について、お参りしてると昨日の2人連れに出会う。彼らは21世紀の森から下山したとの事。タクシーを拾って湯ノ峰温泉で入浴料250円を払い5日間の垢を落とした。温泉はこの辺で一番良いとタクシーの運転手さんが言ってた通り大変いいお湯だった。1軒しかない近くの店でバスの時間まで反省会をし、紀伊田辺から特急に乗って帰った。



反省会



▲熊野本宮前にて
ドラ猫メリー

お米の数を間違ったのが反省。雨対策を甘く見てた。もうちょっとちゃんとしてたら良かった。1日目はパッキングが悪かった。食糧など重いものを上に入れていて歩きにくかった。歩き方はスムーズだった。薬も飲まずに、、、。1日目だけは私はいつものことだから。


チャゲ

地図をなくしたことが反省。地図をみてない。余裕がなかった。全体を把握できずに歩いていた。2日目はしんどかった。風邪かなあ、、、。雨対策は万全にした積りだったが、そうではなかった。メーカーを信じ過ぎた。洗濯もしたし防水した。靴とスパッツはバッチリ。手袋はダメだった。素材の問題かな。雨具は古いからダメだった。ハードだったけど、みんな元気で走破出来て良かった。


Y村

全てにおいて未熟さを感じた。トレーニングしたけど期間が短い。去年やっと18kgを担げたけどトレーニング期間が短いと感じた。すごいしんどかったけど、すごい楽しかった。


mariko

20年前に奥駆け南部は倒木が多く道が分かりにくくサポートがいると聞いていた。多分水のサポートだろう。世界遺産になって道が整備されたと聞いた。基本的にはいい道だと思った。人が歩き過ぎず、歩かなさ過ぎず。天気予報は大はずれ。雨対策は完ぺきには難しい。



感想


mariko

 大峰縦走は昔から興味があった。道が分かりにくい、虫が多いと聞いていた。いい季節行きたいと思っていたが、なかなかチャンスがない。今年のゴールデンウィークは前半に雪山へ行って後半があいたので参加出来ることになった。本当は吉野から行きたいところだが、山上ヶ岳があるので、どうしても途中で切らなければならない。それでも4泊5日の縦走は楽しみだった。弥山への登りでは沢筋に雪が残っていた。それどころか、登山道にさえ雪があってビックリだ。稜線は快適。バイケイソウの群生地があちこちにある。道はフワフワ。足腰に優しい道だ。テント場探しがちょっと大変。それと水。名のあるピークを目指すが、その前にいくつもの小さなピークがある。そして2日目の孔雀岳以降は殆どの道が直登に近い。もちろん下りもだ。修験の道だから?〇危の所はきちんと整備されて問題ない。道迷いも大丈夫。標識はしっかりしている。後半、南に下るにつれて、新緑が素晴らしい。鳥のさえずりも多くなる。石南花岳には花が咲いていなかったが、玉置山の石南花には感動!道を曲がるとそこは石楠花のトンネルだった。神社では熱いお茶、握りたてのタカナのおにぎりをいただいた。3日目、平治宿の登りで高御位のメンバーに出会う。山で仲間に会うとどうしてこんなにうれしいんだろう。12名という多人数だ。持経小屋が満員で平治まで行ったそうだ。3日目の夜から雨が降り出した。天気図を書いて“明日は曇り”と判断したのに、、、。雨は降り続きびしょぬれになった。急な下りは滑りそうで時間がかかった。燃料がたくさんあったので、ある程度乾かすことが出来て良かった。最終日も雨。高度が下がるが相変わらず気が抜けない道が続いた。お天気の悪い中、最後まで歩けて良かった。


ドラ猫メリー

 終わってから地図を広げ見直してみても、本当に長かったなぁ。吉野から本宮までは一週間かかり、山上ヶ岳は入れないので(一応女なんで)、トンネル西口からとなる。弥山への登りは階段が続いており足が疲れた。ザックのパッキングが悪く、上の方が重たすぎて、ザックが反るような感じで負担が大きかった。弥山小屋前で入れ直す。八経が岳で足が攣りそうになる。毎回一日目は足が攣るので、またかと慌てることもなくなった。釈迦ヶ岳までピークを踏まず巻きながら歩いていく。バイケイソウの群落が続いている。数え切れないほど、大小のピークを越え玉置山に着いた時はほっとした。石楠花が咲いていて、特に白い花はひときわ綺麗だ。神社では高菜漬けのおにぎりを頂き、ゆっくり休憩する。熊野本宮までの道は修験道だけあって、簡単ではなかった。後半2日間は雨で急な下りに疲れた。食担だったが、何度も点検したのに白米の数を間違えて足らなかったり、雨対策に不備があったりと失敗はあったが、よく歩いたと思う。5日間と長い山行だが、Y村さんを誘った。行き当たりばったりの体力まかせの私と違って、山行の度に色々考えて工夫をしている。いつも自信なげに言ってるので、歩き通せたら自信にも繋がるかなと思った。どうかなと心配したが、帰りのバスの中で、「弥山から吉野まで行ってる?」と聞いてきた。奥駆けを走破するつもりやなと安心した。続きは秋頃がいいのかなぁ。黒一点のリーダーのチャゲさんは、やかましい女3人に大変だったでしょうが、楽しい思い出がまた一つ増えました。


Y村

今回は初めての4泊5日のテント泊 不安と期待で一杯だったまず、5日分の昼食に悩んだ1日目 自家製おおにぎり 2日目 おおみかさ 3,4日目 フランスパン、明太まよ
5日目 黒ぱん色々と家で、食べてみて山行までに2キロ太ってしまった。 
しかし、フランスパンは4日目にはパンがボロボロになり、明太まよも舌にざらつき食べずらかった。
衣服とタオルは雨の事を思い2枚余分に持っていったのはよかった。

課題
荷物が18キロになり登下降が不安定であり、脚力とボッカ力の強化が必要! 
自分の荷物を減らす。 必要なものを選別する。
地図を見て歩くつもりだったのにその余力がなかった、 読図力をつける。

5日間本当にお世話になりましたきつくとも、楽しくよく笑った山行でした
これからも宜しくお願いします 


チャゲ

今回のコースは以前から行きたい所だった。結構厳しいコースと聞いていたが、水のあるなしで負荷が大きく変わる。当初は水のアル宿坊で2泊は仕様と思っていた。今回のように宿坊は天候が良すぎると沢山の人が入り泊まれない。今回はすべてテント泊になり持って行って正解だった。
危険なルートが雨から外れてよかったと思ったが、最後もルートが急で濡れるとすべるので、思ったより歩きにくいし、余分なところに力が入って疲れもひどい。そうした意味では余裕を持った計画を立てるべきだろう。前半ある程度飛ばして後半余裕が持てたよかった。
私自身のことを言えば、体調が今ひとつで2日目が特にしんどかった。完全に風邪が治りきってなかったようだ。体調管理の大切さを実感させられたが、皆さんにカバーされ今回はほぼ予定通りの行動になり満足してる。
ただ、今回は地図を落としたことも有り、地図を見ながら歩けなかった事、予備電池を忘れた事は反省点である。そして食料不足については、チェック出来てなかった事は反省としたいと思います。
大きな怪我も無く全員が歩き通せたことは大変よかった。特に、この山行でドラ猫メリー、Y村さんの力が付いたことを感じさせられました。

メラピークKOBE(兵庫県労山に所属する神戸の山岳会)

2009 GW クライミングツアー
鳳来岩
岩トレ、駒形岩!

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